方針・基本的な考え方
当社グループでは、従業員の安全の確保を事業活動の根幹と位置付けています。「安全をすべてに優先させる」という安全理念のもと、「機械安全指針」「安全行動指針」を定め、無事故・無災害を実現するために、当社グループの従業員および構内協力会社の従業員を含め、全員参加で職場のあらゆる危険・有害要因の排除に取り組んでいます。
安全衛生方針
- 「安全をすべてに優先させる」という安全理念のもと、事故および労働災害ゼロを追求し、安全・安定操業を継続する。
- リスクに基づき、労働安全衛生、保安防災などの安全に関する継続的改善を行い、従業員や地域社会を含むステークホルダーの安全を確保する。
適用:住友ベークライトグループの国内外の全事業所および関係会社
体制・ガバナンス
労働安全衛生マネジメント体制
当社グループでは、社長を委員長とした「サステナビリティ推進委員会」を設置しています。本委員会では、安全衛生方針および事故・災害発生防止のための重点施策を決定し、それに従って安全衛生活動を全社に展開しています。
また、2019年10月に全社統一の「安全理念:安全をすべてに優先させる」と3つの「安全行動指針」を制定、2023年12月に「機械安全指針」を追加し、死亡・重篤災害発生の撲滅を進めています。
生産技術本部統括役員を全社総括安全衛生管理者とし、各事業所では事業所長の責任体制のもと、全社共通の枠組みにおいて、各事業所の職場実態に即した取り組みを展開しています。毎月開催される安全衛生委員会では、安全衛生管理活動の点検、関連法令順守の徹底、リスク低減のための設備投資の検討などが行われています。

労働安全衛生マネジメントシステムの認証取得
当社グループでは労働安全衛生マネジメントシステムISO45001の認証取得を進めています。 詳細については、下記リンク先のページをご覧ください。
ISO45001認証取得割合
64%:拠点数ベース
(2025年3月末時点、製造拠点のうち取得拠点の比率)
リスク管理
当社グループに関わる 労働安全衛生・保安防災のリスクおよび機会の識別、評価、ならびに管理は、下記リンク先のページに記載のリスクマネジメント体制・リスクマネジメントプロセスに沿って実施しております。
指標と目標
当社グループでは、安全衛生を「経営の重要課題」の1つとして選定、 「重篤な労働災害の件数」、「火災・爆発による操業停止事故の件数」および「外部流出漏洩事故の件数」を「経営の重要課題」のKPIとして設定し管理しております。
また、上記以外に労働災害に関して管理している主な指標について以下に記します。
度数率と強度率の推移
当社グループ(国内外の関係会社を含む)の従業員の度数率と強度率の推移をそれぞれ下記のグラフに示します。
2024年は、海外関係会社での休業災害件数の増加により、度数率および強度率とも前年から悪化しました。
●当社グループ(国内外関係会社含む)の度数率※1

- ※1 度数率=(死傷者数/延労働時間数)×1,000,000
- ※ 保証対象は、当社グループ全体、当社および国内関係会社および海外関係会社の度数率です。
- ※ 対象期間は各年とも1~12月
-
※ 左記のグラフには構内協力会社の値は含みません。
構内協力会社に関する労働者数、延労働時間、労働災害による負傷者数については以下のページをご覧ください。
●当社グループ(国内外関係会社含む)の強度率※2

- ※2 強度率=(延労働損失日数/延労働時間数)×1,000
- ※ 対象期間は各年とも1~12月
-
※ 左記のグラフには構内協力会社の値は含みません。
構内協力会社に関する労働者数、延労働時間、労働災害による負傷者数については以下のページをご覧ください。
労働災害による負傷者数
当社グループ(国内外の関係会社を含む)の負傷者数の下のグラフに示します。
2024年は、後遺障害別等級に該当する重篤な災害が海外関係会社で2件発生しました。
●当社グループ(国内外関係会社含む)の労働災害による負傷者数

- ※ 対象期間は各年とも1~12月
- ※
左記のグラフには構内協力会社の値は含みません。
構内協力会社に関する労働者数、延労働時間、労働災害による負傷者数については以下のページをご覧ください。
- ※ 2024年は、構内協力会社での労働災害の発生件数は 0件です。
型別労働災害発生状況
当社グループ(国内外の関係会社を含む)の型別の労働災害発生状況を下のグラフに示します。
2024年は「挟まれ巻込まれ」と「無理な動作」による労働災害が50%以上を占めています。そのうち重篤災害に直結する「挟まれ巻込まれ災害」について、機械安全指針と安全行動指針の推進を継続して進めています。また、労働災害発生時は、原因調査結果に基づくリスク評価と是正処置による再発防止だけでなく、同種類似の労働災害発生の未然防止を進めています。
●当社グループ(国内外関係会社含む)の型別労働災害発生状況

- ※ 対象期間は各年とも1~12月
- ※ 2021年から SBカワスミ株式会社およびその子会社のデータを、2024年からSBパックスのデータを追加しています。
度数率、強度率、労働災害による負傷者数、型別労働災害発生状況等の労働災害に関する詳細情報については、下記リンク先のページをご覧ください。
主な取り組み
機械設備のリスク低減活動
国内の工場および関係会社では2008年から、海外関係会社では2009年から、新規機械設備をISO12100に準拠して設計しています。既設設備については、設備の改造、作業方法などの変更発生時にリスクアセスメントを行っています。より一層の安全化を進めるため、「機械安全指針」を制定し、機械設備の本質安全化を図っています。
化学物質のリスク低減活動
2012年から国内の工場および国内外の関係会社で化学物質リスクアセスメントを導入しています。化学物質の危険有害性情報、作業方法などの変更発生時にリスクアセスメント結果を再検証し、化学物質暴露による従業員の健康障害の防止と、化学物質による爆発火災事故発生の防止を図っています。
安全衛生教育
当社は、機械や化学物質を扱う現場の安全を守るため、機械設備・化学物質のリスク低減活動と並行して、危険予知トレーニングや指差呼称、ヒヤリハット活動を推進しています。安全基本行動を学ぶために各事業所で導入している「安全道場」では、安全意識の向上とリスク抽出スキルの向上を進めています。
事業所長が率先垂範する安全衛生活動を基本とし、管理社員への安全専門教育、中堅社員への法令教育、新入社員への安全教育など階層別の教育に加え、当社および国内関係会社内拠点の全従業員を受講対象とした安全に関する職場内教育(SBスクール教育「安全」)を実施しています。
さらに、当社グループの全従業員がアクセスできるウェブ上に設けた「安全ポータルサイト」を活用し、タイムリーに情報共有化を図っています。また、安全理念、安全行動指針の考え方を解説した動画や、VR機器などの動画教材も導入し、全事業所で安全教育が展開されています。
安全に関する教育の実施人数等については、下記リンク先のページをご覧ください。


[TOPIC]無災害表彰
下記の事業所において、安全活動に取り組んだ成果として無災害累積労働時間を基準に表彰され、社長より表彰状が授与されました。
Kawasumi Laboratories (Thailand) Nava Nakorn工場 | ⇒無災害300万時間を達成 |
Kawasumi Laboratories (Thailand) Korat工場 | ⇒無災害300万時間を達成 |
住友ベークライト㈱尼崎事業所 | ⇒無災害100万時間を達成 |
住べシート防水㈱奈良工場 | ⇒無災害5年間を達成 |
SBカワスミ㈱ 大分事業所野津工場 | ⇒無災害100万時間を達成 |
今後も引き続き当社グループの安全理念・安全行動指針に沿った取り組みを実施して、従業員一体となって改善を進め、さらなる無災害を目指していきます。


保安防災
保安防災は、事業所の最優先課題です。当社グループの事業所は地域社会から信頼され、従業員の安全を確保し、お客さまにも安定して製品をお届けできる「安全・安心事業所」を目指しています。すべての事業所で無事故・無災害を達成するため、防災委員会を開催し、計画的に活動を進めています。また、万一の事故に備えて被害の最小化のための防災対策と訓練も実施しています。
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![]() 救命訓練(AED講習) |
![]() 防災訓練(火災時の避難方法を学習) |
![]() 中高層建物火災防ぎょ訓練 |
![]() 閉鎖空間の安全性評価 |
![]() 緊急事態訓練(化学物質漏出時) |
[TOPIC]第1回 アセアン地区安全交流会
アセアン地区のグループ会社であるSumiDurez Singapore Pte. Ltd.、Sumitomo Bakelite Singapore Pte. Ltd.、P.T. Indopherin Jaya、SNC Industrial Laminates Sdn. Bhd.の4拠点が集まって安全交流会を開催しました。
各拠点のアクシデントレビューと現場視察を行いました。
各拠点で扱う製品も異なるため、視点が違う意見もあり良い刺激になりました。今後も各拠点を訪問し、安全レベルの向上およびナショナルスタッフ同士の交流機会をつくることで他拠点との連携を深めていきます。
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