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環境への取り組み

環境マネジメント

住友ベークライトグループの2050年環境ビジョン(CO2削減)

当社グループが事業を行うためには、地球環境から得られる資源やエネルギーが欠かせません。一方、事業活動を通じて廃棄物や大気への排出、排水等が必ず発生します。このため、環境関連法規を順守し、地球環境に与える負荷を極小化しながら事業活動を行うとともに、製品・サービスを通じて社会全体の環境負荷を低減する取り組みが重要であると考えています。
当社グループでは、2018年度に2030年度を最終年とする中長期目標計画を策定し、これに基づく活動を推進してきました。しかし昨今のより深刻化する環境課題を踏まえ、より長期的な視点をもって活動を推進することが必要と考え、最終年を2050年とする「2050年環境ビジョン(CO2削減)」を策定しました。
今後、SBT※1を指標の一つとして、2050年への挑戦に向けて、活動を推進していきます。

CO2排出量”ゼロ”挑戦とSBT
2050年環境ビジョン(CO2削減)

※1 SBT:Science Based Targetsの略。科学と整合した温室効果ガスの削減目標を企業が公的に宣言・設定・実行していくことで、「世界の平均気温上昇を2℃未満に抑える」というパリ協定の目標を達成するための取り組み。国際的な共同イニシアチブ。
その目標レベルは2019年10月に引き上げられ、パリ協定(世界の気温上昇を産業⾰命前より2℃を⼗分に下回る⽔準(Well Below2℃:WB2℃)に抑え、また1.5℃に抑えることを⽬指すもの)が求める⽔準と整合した、温室効果ガス排出削減⽬標となっています。

気候変動プログラムへの取り組み

CDP(本部:ロンドン)※2は、2000年に世界の機関投資家が連携して設立した国際NGOです。世界の主要企業や自治体に対して「気候変動」「水セキュリティ」「フォレスト」等の質問票を送付し、気候変動への戦略や具体的な温室効果ガスの排出量に関する公表を求めるプロジェクトを行っています。
CDP2019の調査では、運用資産総額96兆米ドルに達する525の機関投資家を代表して調査活動が行われ、世界の時価総額の50%以上を占める8,400社以上の企業が、CDPを通じて環境データを開示しています。
当社は、CDP 気候変動2019の回答要請に対応し、2020年1月20日に「B」評価を受けました。
2020年度は、気候変動に加えて水セキュリティについても回答要請を受けており、回答予定です。
環境負荷低減、省資源・省エネルギー化、化学物質管理、環境に貢献する製品の開発を行い気候変動への対応に貢献しつつ、今後も環境情報の開示を進めます。

※2 以前の「The Carbon Disclosure Project」。現在は「CDP」が正式名称となっています。

環境マネジメント体制

当社グループは、新たに設定した「2050年環境ビジョン(CO2削減)」のもと、レスポンシブル・ケア活動方針に基づきグループ全体で環境の保全に取り組み、社会の持続可能な発展に貢献することを目指しています。
環境負荷低減、生物多様性保全、土壌・地下水汚染対策などを積極的に推進するため、レスポンシブル・ケア委員会と環境負荷低減委員会が中心となり、環境関連法規の順守状況の確認をするとともに、研究開発段階から原料調達、製造、販売、廃棄に至る全ライフサイクルにおいて、環境評価を実施し、それぞれの現場で適切な取り組みを行っています。
なお、2020年1月より、レスポンシブル・ケア委員会、環境負荷低減委員会は、サステナブル推進委員会の下部の委員会として活動を始めました。サステナブル推進体制のもとで、環境マネジメントを推進していきます。

環境マネジメント体制図

※1 サステナブル推進委員会は、社長を委員長にした委員会で、2019年4月に発足しました。

※2 上記体制図は、環境マネジメントにかかわる委員会のみ抜粋しています。

マテリアルフローと環境対策投資

原料、エネルギー等のインプットおよび製品、環境排出物等のアウトプットを示しています。
当社グループでは、環境負荷低減のため排出物の削減を図るとともに、省資源の見地から投入する原料、エネルギーおよび用水の節減を推進しています。2019年度は、事業所の削減努力により、CO2排出量、水使用量ともに昨年度比で減少しました。ま た、別の要因として、年度終盤の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による経済活動の停滞の影響を受け、原 材料の投入量、製品の販売量等、多くの項目が減少しました。一方で、再資源化廃棄物は増加していますが、これは、中国・東南 アジア圏での廃プラスチック輸入規制の影響により、廃プラスチックが、従来の有価物としての取引から廃棄物として処理される 割合が増えたことに起因しています。

マテリアルフロー
  • ※1 使用原材料に占める再生可能原材料比率は現時点では少量ですが、使用率向上への取り組みは継続しています。
  • ※2、3、4、6 SOx、NOx、ばいじんは排ガスの測定結果および燃料使用量等から自社で定めた計算方法により算定しています。ばいじんに関しては、海外での測定基準が異なるため、現在 のところ国内データのみの集計です。CODは測定濃度と排水量から算定しています。海外のCODに関しては、排水中のCOD測定を実施している事業所を対象としました。また、測定に用いる酸化剤の種類 (主に重クロム酸カリウム)が異なるため別表記としました。
  • ※5 排水量の把握は、下水への排水は使用量の明細より算出しています。公共水域の排水は、流量計を設置している事業所はその測定値より、設置していない事業所は水使用量より、算出しています。
  • ※7 廃棄物量中の危険廃棄物の数量は8,226tです(各国定義による)。なお危険廃棄物の数量は、保証対象ではありません。
  • 製品出荷量および製品販売額は、保証対象ではありません。

環境中長期目標と実績

当社は2018年度から2030年度を最終年とする新たな環境中長期計画を策定し、これに基づく活動を推進しています。特に、温室効果ガス削減は以下に基づき目標を策定しました。

  • 2015年9月の国連サミットで決議・設定されたSDGsの国際社会共通の持続可能な開発目標(2030年を目標年)への対応。
  • COP21での政府約束草案にて提示された温室効果ガスの2030年度までの削減目標への対応。
  • 省エネ法(エネルギーの使用の合理化等に関する法律)、温対法(地球温暖化対策の推進に関する法律)への対応。

また、従来から日本化学工業協会を通じて参画している経団連の「低炭素社会実行計画」にも継続して取り組み、さらに、従来と同様に、マテリアルロス(廃棄物と有価物)発生量を抑 制することにより資源利用率を向上し、有効な原材料利用を 進め、化学物質排出量の削減目標も策定し、計画的に環境負 荷低減への取り組みを進めます。

環境パフォーマンス

スコープ3データの開示

当社グループでは、サプライチェーン全体でのCO2排出量の把握が重要度を増してきていることから、2015年から当社グループ国内事業所のサプライチェーンにおけるスコープ3の算定と開示を開始しました。。開示範囲は、カテゴリ1「購入した製品・サー ビス」ほか8つのカテゴリで、カテゴリ8「リース資産(上流)」 ほか、3つのカテゴリについて対象外であることを確認しました。 海外分を含めても、従来と同様にカテゴリ1「購入した製 品・サービス」が大きな排出量を占めていますが、主に海外 事業所の購入量の減少により2018年度より排出量が減少 しています。 今後も、引き続きほかカテゴリの算定・開示と各カテゴリ の算定精度を向上するとともに、サプライチェーン全体の排 出量削減への取り組みを進めていきます。

スコープ3のCO2と各カテゴリの排出状況

  • 集計対象は「統合報告書2020」の3ページに記載の国内・海外全事業所。
  • 算定方法:環境省、経済産業省による「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン(Ver3.0)」をもとに、独立行政法人産業技術総合研究所および一般社団法人産業環境管理協会が共同開発したデータベース IDEA ver.2.3、およびサプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出量の算定のための排出原単位データベースに記載の排出係数を用いて算定。

水資源の保全

当社グループの拠点で使用する水は、国内は地下水の使用 比率が大きく、海外では上水道の使用比率が大きくなってい ます。また、国内の使用比率が全体の84%を占めています。
当社グループでは、水の使用量の削減に努めてきました。 特に、国内の水使用量の多くを占める静岡工場で継続的な 水使用量の削減を進め、2年連続で大幅な削減を達成しました。国内・海外全体の2005年度からの削減率は47%となっ ています。今後、全社の水使用量削減目標を設定すべく、社 内で検討を進めています。なお、静岡工場の水使用量集計が 1〜12月で実施されていたことが判明したため、2005年に 遡って他と統一した4〜3月の集計に訂正しました。全体の 傾向に変わりはありません。また、Vaupell社のBallard &Everett工場の水の集計方法に誤りがあることが判明したため、2019年度の集計から修正しています。

水使用料推移

  • 集計対象は「統合報告書2020」3ページ記載の国内全事業所。

2019年度水リスク評価

2015年度より当社グループの主要な拠点(国内11カ所、海外24カ所)の立地流域の水リスクについて継続して把握しています。2019年度は2018年度に引き続き、はWRI Aqueductの大きな更新があり、国内事業所のリスクレベ ルが低下する一方で、中国地区のレベルが悪化しました。
当社グループはWRIの調査結果に加え、各事業所ごとの独自調査結果を踏まえてリスクレベルの修正を実施しています。 その結果を当社グループが展開する地域別に表にまとめました。この結果を参考に、今後もより効果の高い水資源の保全に取り組んでいきます。

水リスク評価

資源循環への取り組み

海洋プラスチック

海洋プラスチック問題については、政府のプラスチック資源循環戦略に基づき、使用する原材料や製造するプラスチック製品についての日常管理や、それらのリサイクルを進め、さらに製品開発の段階からLCAの検討を実施することで、プラスチック海洋ごみの削減に貢献すべく努めています。
現在、化学産業の主要企業・業界団体が設立した海洋プラスチック問題対応協議会(JaIME)および、化学業界をはじめ流通・小売業界も含め、広くプラスチック製品のサプライチェー ンに係る事業者が業種を超えた連携を目指して設立したクリー ン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)への参画 を通じて、サプライチェーン全体でのプラスチック廃棄物の抑制、 プラスチック製品の3Rによる資源循環の推進を目指し、さまざまな課題に取り組んでいます。

リサイクル

資源の有効活用のため、リサイクルを推進しています。製品の製造工程でのフェノール樹脂反応廃液からのフェノール回収再利用や、フェノール樹脂積層板・メラミン樹脂化粧板の端材微粉砕によるフェノール樹脂成形材料用充填材としての使用、成形品副生物(スプルーランナー)を成形材料用原料に戻しての再利用などのほか、活性汚泥排水処理装置の余剰汚泥のコンポスト(有機肥料)としての再利用も行っています。

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