CS(顧客満足)向上

CS推進活動

当社グループは1998年からCS推進活動に取り組んできました。社長を推進委員長とするCS推進委員会において、方針や施策を議論するとともに、全社CS向上活動の推進支援を行っています。現在は国内外拠点、グループ会社でCSを意識した活動が実践されています。

社内では、CSアワードを年1回開催し、優れた活動内容の共有と従業員の意識向上を図っています。また、各事業所・部門では毎年CS5か条宣言を定め、CS向上を意識した、さまざまな取り組みを実施しています。

例年実施しております商社さま向けの事業説明会においては、中期経営計画の進捗をご説明させていただき、各事業セグメントの概況については統括役員・担当役員から新たな取り組みを中心にご紹介させていただきました。また、部門横断のユナイテッドセルでは、自動車や高集積技術といった分野の展示会に、会社全体で力を合わせて出展しています。部署の垣根を越えて、お客さまの抱える課題に対して、最適な解決策をご提案します。

私たちは、これまでの活動に満足せず、「顧客満足」から一歩踏み込んだ「顧客感動」の実現に向けてグループ一体となってこれからも事業活動に取り組んでいきます。

顧客満足度向上宣言

2025年CS/One Sumibe体制

2024年CS/One Sumibe体制
2024年度商社事業説明会の様子
2024年度商社事業説明会の様子
CEATEC2024の様子
CEATEC2024の様子

オープンラボを活用した「顧客との共創」

当社では世界で国内4拠点(直方、藤枝、宇都宮、尼崎)、海外6拠点(北米、欧州、中国、台湾、シンガポール、インド)にオープンラボを設置しています。オープンラボでは、顧客が使用する設備を導入し、顧客と一緒に製品の評価を行っています。顧客企業と当社グループの開発者が、一つの課題に対してお互いの知見を持ち寄りアイデアを出し合うことで、材料と製品設計の双方向から最適な解を見つけ出すことができます。オープンラボに共 通しているのは、CS(Customer Satisfaction)の視点です。顧客の声を直接聞きながら、顧客が本当に実現したいことを一緒に考えてソリューションを提供しています。

共創事例~米国のオープンラボを活用した顧客との共創~

自動車産業の集積地であるデトロイトに近いコマースにあるSumitomo Bakelite North America Holding,Inc.(以下、SBNA)では、主に自動車に関連する材料の開発・製造・販売を行っています。
2021年にオープンラボを開設して以来、顧客企業と一緒に自動車部品の成形評価を実施しています。Tier1に加えて、OEMメーカーともオープンラボでEV用次世代モーターに関連する部品の開発を行っています。最近では、自動車に加えて、医療機器や分散型電源、ロボットなどさまざまな用途の顧客企業にもオープンラボを活用していただいています。

※ 分散型電源:電力消費地の近くに分散して設置される小規模な発電設備

・SBNA フィルさんのコメント

顧客と密に情報交換し、次世代モーターのローター磁石固定用封止材を開発しました。まず、共同で製品設計を行い、その後、試作品をオープンラボで作製しました。顧客企業は従来よりもスピーディー、かつ、質の高い評価によって、熱硬化性樹脂(封止材)の利点を最大限に活かすことができています。また、最先端のCAD設計と予測モデリングにより、無駄のない試作品設計が可能になっています。モーターのステーター封止はすでに実証済みの技術であり、電動二輪車では2023年から量産されています。現在は当社の材料を使用した次世代の自動車用ステーターを開発中で、eモーター向けの性能の限界を押し上げ、近い将来、量産が開始される予定です。

SBNAの開発メンバー
SBNAの開発メンバー

顧客との共創事例を全社で共有する「CSアワード」

当社グループに根付くCS(顧客満足)向上の考えや活動事例を全社で共有し、従業員のさらなる意識向上を図るために、当社グループでは2005年度から毎年1回、「CS討論会」を実施してきました。2023年度からは名称を「CSアワード」に変更し、従来の国内の営業活動の事例共有を中心とした討論会から製造・研究や海外グループ会社も一緒に参加できる場に変更し、従業員のさらなるモチベーション向上を促すようになっています。2024年度は海外グループ会社からの3件を含む9件の活動が発表され、ウェブも含めて約500名が聴講をしました。最優秀賞は、フィルム・シート研究所の村上さんが発表した「カバーテープ新規開発品における顧客の喜びと成果」となりました。このほかにもウェブを用いたマーケティング活動やDXを利用した営業の間接業務の効率化とCS向上など新たな取り組みも紹介され、顧客満足を超える顧客感動の実現に向けた情報の共有がなされています。

CSアワード
CSアワード発表者

「One Sumibe活動」の推進「組織の横断」

当社グループはCS推進活動の一環として「One Sumibe活動」に取り組んでおり、『部門間が連携し、お客さまとの価値創造に繋がる活動』を目指しています。

重点顧客実践活動および、重点領域拡販活動では、お客さまの課題解決のために、自部門のみならず全社製品・技術をもとにソリューションを提供しています。

これまで営業部門が中心となって推進してきましたが、この中期経営計画期間では、「One Sumibe活動」が組織文化として製販研、国内外、拠点を問わず、根付いている状態を目指しています。

One Sumibe

2024年度にインフルエンサーチームが発足し、営業部門にコーポレート部門(製造・研究・デジタル部門など)が加わったメンバーで、自律的な連携を促進するの土台づくりを進めています。

活動内容のご紹介

・重点顧客実践チーム

部門を超えたメンバーが結束し、個別のお客さまの課題に対し、全社視点でソリューションを提供します。

〈自動車領域のお客さまの場合〉
自動車領域のお客さま
・重点領域拡販チーム

課題創造型で、より長期的な視点で取り組みます。

個別のお客さまを超えて「領域」に対して活動することで、当社の重点領域における次世代の課題を把握し、開発段階からお客さまとの共創に取り組んでいます。

2024年度、パワーモジュール領域に対して活動してきたチームがもとになり、パワーエレクトロニクスソリューション開発部が発足しました。パワーモジュールに続く新たな領域での活動も始まり、活動の幅を広げています。

・インフルエンサーチーム

社員の「行動の質」向上および、お客さまへの新たな価値創造を目指し、その基盤となる社員間の「関係の質」向上を目的として、さまざまな企画を行っています。各部署の取り組みを紹介する社内勉強会『ベークをもっと知ろう!』や、各部署の課題に対する取り組みを社内イントラで紹介する『Good Job!』を企画、運営しています。

『ベークをもっと知ろう』
研究開発、IT推進などの部門が自分たちの取り組みを紹介。具体的な取り組み内容や担当者を知ることができ、横連携の促進につながっています。
『Good Job!』
担当者目線で、業務の成果や取り組み内容を社内イントラで紹介。好事例の共有とともにチャレンジする風土の醸成にも寄与しています。

新たな顧客とのネットワークをつくる展示会への出展

新しい価値を創造するには、新たな顧客や新しい用途を見いだす活動が必要です。当社グループでは、重点領域ごとに出展する展示会を決めて部門横断のチーム体制で計画を立案し、展示会への出展を行っています。また、各事業部門でも個別に展示会への出展やプライベートセミナーなどを企画し、新たな顧客とのネットワーク形成を進めています。2024年度は中国で6月に開催された「CWIEME上海2024」やアメリカのシアトルで6月に開催された「MPS World Summit 2024」、マーケティング活動に取り組んでいるインドでは「SEMICON India 2024」、「Auto EV India 2024」、「Bharat Mobility Global Expo 2025」などへ出展し、海外も含めて当社グループの技術を紹介することで、新しい顧客の探索を進めています。さらに、経営の重要課題のKPIにも設定しているとおり、顧客施設内でのインハウス展示会の開催にも積極的に取り組んでおり、2024年度は8件の顧客で全社技術の紹介を行う展示会を実施しました。

CWIEME上海2024
CWIEME上海2024
Bharat Mobility Global Expo 2025
Bharat Mobility Global Expo 2025

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