経営の重要課題(マテリアリティ)
2030年のビジョンである「お客様との価値創造を通じて『未来に夢を提供する会社』」の実現を目指して、2024年度に12の「経営の重要課題」を特定しました。
『環境・社会価値の創造』は、2030年ビジョンの達成に直接的に貢献する価値を創造するための課題です。『顧客との共創』、『イノベーション』、『人的資本(人財の活躍)経営』、『DX』は、『環境・社会価値の創造』の取り組みを推進していくための課題であり、その期待される効果から価値創造のアクセルと整理して位置づけています。そして、7つの『事業を継続する基盤』は、これらの取り組みを進めていく上で欠かせない土台になる課題です。

経営の重要課題(マテリアリティ)のKPI
12個の経営の重要課題(マテリアリティ)に対しては、具体的な取り組みを明確化するためにKPIを設定し、サステナビリティ推進委員会で定期的に進捗状況を確認して取り組んでいます。
重要課題 | KPI | 2030年度目標 | 2024年度実績 | |||
環境・社会価値の創造 | ❶ SDGs貢献製品売上収益比率 | 70%以上 | 63.5%(見込み) | |||
❷ 温室効果ガス(GHG)排出量削減率※1 2021年比 |
48%以上 | 45%(見込み) | ||||
価値創造のアクセル | 顧客との共創 | ❶ One Sumibe活動の成果として、顧客とテーマ化した件数(/年) | 10件 | 11件 | ||
❷ 事業部横断で取り組むインハウス展示会数(/年) | 8回 | 11回 | ||||
イノベーション | ❶ プロジェクト実施数 | 5件以上 | 6件 | |||
❷ 事業利益への貢献 | 100億円 | - | ||||
人的資本(人材の活躍)経営 | ❶ 多様性の推進 | (1) 女性活躍推進 | ・女性管理職比率(単体) | 10% | 4.2% | |
・男性の育児休業取得率(単体) | 90% | 84% | ||||
(2) キャリア採用比率※2(単体) | 50% | 43% | ||||
❷ 自律性の強化 360°評価に基づく教育の受講者数 | 70人 | 52人 | ||||
❸ 組織力の向上 マネジメント教育受講者数 | 70人 | 58人 | ||||
DX | ❶ 基幹システムの統合 | 基幹システムのデータ統合(グローバル) | 構想策定完了 | |||
❷ 人生産性※3 | (1) 生産部門※4 | 2.0 | 1.1 | |||
(2) 管理部門※5 | 2.0 | 1.1 | ||||
❸ データサイエンティスト育成人数: | (1) 認定者数 | 150人 | 54人 | |||
(2) スキル保有者数 | 450人 | 145人 | ||||
事業を継続する基盤 | 安全衛生 | ❶ 重篤な労働災害(/年) | 0件 | 2件 | ||
❷ 火災・爆発による操業停止事故(/年) | 0件 | 0件 | ||||
❸ 外部流出漏洩事故(/年) | 0件 | 1件 | ||||
製品責任 | ❶ 重大品質クレーム(/年) | 0件 | 0件 | |||
コンプライアンス | ❶ コンプライアンス研修受講率 | 100% | 100% | |||
❷ 重大なコンプライアンス違反(/年) | 0件 | 0件 | ||||
サイバーセキュリティ | ❶ 重大なインシデント(/年) | 0件 | 0件 | |||
❷ 研修受講率 | 100% | 100% | ||||
❸ 対応訓練(/年)(単体) | 2回 | 2回 | ||||
人権尊重 | ❶ 人権デュー・ディリジェンスの実施 | 人権DDの実施 | 優先課題抽出完了 | |||
サステナブル調達 | ❶ サステナブル調達率※6 | 100% | ≧85% | |||
❷ 3TGに関するRMAP※7 適合精錬所使用率 | 100% | 100% | ||||
コーポレート・ガバナンス | ❶ 取締役会の構成、運営のあり方の観点を含めた実効性の継続的向上 | 実効性評価の実施と重点課題対応 | 実効性評価の実施と重点課題実施完了 |
- ※1 Scope1、2を対象
- ※2 対象は総合職
- ※3 2023年を1とした比率
- ※4 主要製品を対象、限界利益/直接人時で算出
- ※5 管理部門・情報システム部門を対象、対象時間/(対象時間-削減時間)で算出
- ※6 JEITA『責任ある企業行動ガイドライン』の自己評価シートを用いて、セグメントごとの購入上位9割の主要サプライヤーのうち、所定の基準を満たす割合
- ※7 3TG:スズ・タンタル・タングステン・金、責任ある鉱物保証プロセス(RMAP: Responsible Minerals Assurance Process)
重要課題の特定プロセス
経営の重要課題(マテリアリティ)の特定は、下記のSTEP1~3のプロセスに従って行いました。まず広く課題を抽出し、その中から重要な課題を絞り込むことによって重要課題案を選定し、その効果から整理を行いました。その内容をサステナビリティ推進委員会にて確認し、取締役会の承認を得て、重要課題を特定しました。
STEP1 課題の抽出
広く課題を抽出するため、以下を参考にして抽出
- 社会課題に関する情報
- 国連ガイドライン、外部 ESG 評価機関の項目
- 住友ベークライトグループの方針 、 各部署の取り組み内容
- 中期経営計画策定過程の議論内容
- ステークホルダーとの対話
STEP2 重要課題案の選定・整理
以下の2軸の観点で重要性の高い課題を選定
- 「社会にとっての重要性」
- 「住友ベークライトグループにとっての重要性」
期待される効果を鑑みて、以下の観点で整理
- 「価値の創造」
- 「価値創造のアクセル」
- 「事業を継続する基盤」
STEP3 経営層による審議・承認
取締役会の承認を得て、重要課題を決定
特定した重要課題案について、サステナビリティ推進委員会で項目の網羅性と妥当性を確認し、取締役会の承認を得る。
経営の重要課題(マテリアリティ)とESGの関係
トピックス | E | S | G | |
環境・社会価値の創造 | ● | ● | ● | |
顧客との共創 | ● | |||
イノベーション | ● | |||
人的資本(人材の活躍)経営 | ● | |||
DX | ● | |||
サステナブル調達 | ● | |||
安全衛生 | ● | |||
人権尊重 | ● | |||
サイバーセキュリティ | ● | |||
製品責任 | ● | |||
コンプライアンス | ● | |||
コーポレート・ガバナンス | ● |
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