
人的資本(人材の活躍)経営 人事担当役員メッセージ
HUMAN CAPITAL MANAGEMENT
皆が生き生きと活躍できる組織へ、
多様性の推進、自律性・組織力の
強化につながる施策を続々と展開
当社グループはありたい姿の一つに「社員が生き生きと活躍できる会社」を定めています。その実現のために、経営の重要課題「人的資本(人材の活躍)経営」の中でも重要なテーマとして、①多様性の推進 ②自律性の強化
③組織力の向上の3点を設定しています。外部環境の変化に柔軟に、かつ迅速に対応していくこと、当社グループの強みの一つである人材、そして組織力を持続的に成長させていくことを念頭に取り組んでいます。2024年度はKPIに定めた項目をすべてクリアしており、「2030年ありたい姿」に向けて着実に進化していると感じています。
また、当社グループは2024年3月に「住友ベークライトグループ健康宣言」を掲げました。従来からの定期健康診断に加えて、運動習慣、生活習慣改善意欲を支援する取り組みなどを行い、2024年度から「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定されています。
2025年度はDE&Iをさらに推進していくために、新たにグローバルDE&I会議を行います。当社グループは世界各地に約50か所の拠点を有しており、各地域で労働に関する法律も異なれば、DE&Iに関する課題も異なります。これまでは拠点ごとに最適解を考えてもらい対応を図っていましたが、それぞれの課題を共有し、助言し合える風土をグループ全体でつくっていきたいと考えています。
さらに、当社では組織力の向上に資するサクセッションプランの作成を開始しました。会社の持続的な成長のためには各部門の運営を任せることができる後継者の育成が欠かせません。当社グループはさまざまな製品や事業分野がグローバルに展開しているため、起こり得る問題も多種多様です。これに適切な解を導き出すには専門的な知識だけでなく、さまざまな経験、ネットワークなどが必要となります。このためローテーションや職務経験なども考慮した人材の再配置や教育プログラムの実施を進めていきます。
多様性の推進
当社では女性活躍推進とキャリア採用比率の向上にフォーカスして取り組んでいます。多様な人材が活躍する企業にするには、従業員一人ひとりの意識や職場の雰囲気を変えていく必要があります。このためにDE&I推進室では制度の周知や従業員への啓発を行い、人材開発部ではキャリア採用者が社内ネットワークを活かして活躍できるようキャリア採用者の交流会を開催しています。
自律性の強化
従業員がお互いに刺激し合い自律性を高めるため360°評価を実施しています。2024年度は国内の当社グループから部門責任者である主管者を対象に52人に実施しましたが、今後は受講層を拡大させて、あらゆる階層で実施したいと考えています。
また、皆の挑戦を促すために人事評価制度では、行動評価や業績評価の双方でチャレンジを評価するようにし、挑戦者を讃える風土の醸成を進めています。
組織力の強化
共通の目標を部下にも共有し、一体感をもって業務に取り組む組織の構築と、グループ内の連携を促すマネジメントができるマネジャーの育成を進めています。2024年度は国内の当社グループ主管者58名が教育を受講しました。
また、エンゲージメントサーベイにも取り組み、組織力強化を図っています。社員の声から尼崎工場、静岡工場では新たに厚生棟を建設しました。各部署でアクションプランに取り組み、個人の活躍や組織の活性化につなげていきます。