製品紹介

水に溶ける、臭気が少ない、VOCが少ないフェノール樹脂

遊離フェノール、遊離ホルムアルデヒドを0.1%未満とすることで作業時臭気やVOCを低減した水溶性のフェノール樹脂。従来のレゾール型均一水溶液から、各種機能を追加した高機能品のラインナップを拡充しました。

高耐熱性・高密着性・高炭化率・各種溶媒への溶解性・保管安定性等、それぞれの機能に特化したグレードをラインナップしています。いずれも水性タイプの上、残存モノマー(フェノール、ホルムアルデヒド)を低減させており、VOC低減や作業環境改善にも貢献できます。
従来の水溶性フェノール樹脂は残存モノマー量により法規上の様々な制約を受けることがありましたが、超低モノマー水溶性フェノール樹脂 AQNOA™であれば、従来用途に囚われず、幅広い分野でご使用いただけることが期待されます。
テクニカルデータ
各品番名・特徴をクリックすることで、詳細データが表示されます。
項目 | 単位/条件 |
PR-56367 | PR-56449 | PR-56451 | PR-X25030S | PR-X25067 |
タイプ | ー | レゾール /アニオン |
レゾール /アニオン |
ノボラック /アニオン |
レゾール /アニオン |
レゾール /カチオン |
特徴 | ー | 標準品 | 高耐熱 | 高炭化率 | 高密着 | 高溶解性 |
遊離フェノール | % | <0.1 | <0.1 | ← | ← | ← |
遊離ホルムアルデヒド | % | <0.1 | <0.1 | ← | ← | ← |
灰分 | % | 4 | 0 | ← | ← | ← |
粘度 | mPa・s/25℃ | 70 | 770 | 3000 | 200 | 100 |
ゲル化時間 | Sec/150℃ | 50 | 68 | No gelation | 280* | 300 |
不揮発分 | %/135℃ | 40 | 40 | 48 | 50 | 40 |
pH | -/25℃ | 9.8 | 8.4 | 8.9 | 7.0 | 6.3 |
固定炭素 | %/800℃ | 19 | 15 | 18 | 12 | 16 |
* 165℃
注記:記載の数値は代表値です。
PR-X*****は開発品であり、今後品番名や仕様が変更となる場合がございます。
VOC
JIS A 1901に準じて測定したVOC濃度は汎用品と比較して大きく低減。

用途例
接着剤、塗料、電子材料、半導体、炭素材料、電動車等の樹脂製品のバインダーまたは添加剤。
水系塗料・表面処理剤向け添加剤としての検討事例
フェノール樹脂は密着性に優れたOH基を多く有することから、塗料や表面処理剤に添加することにより、熱硬化時に基材と塗膜をより強固に密着させ、塗膜の耐食性や耐熱性の向上に寄与します。

例として、各種水性塗料に、超低モノマー水溶性フェノール樹脂AQNOA™PR-56449を10%配合し、 150℃で20分乾燥・硬化させることで、以下のように特性が向上いたしました。
耐食性評価

20%塩水に60℃で12時間浸漬後、溶剤アセトンを染み込ませたウェスで30回のラビングを実施
耐熱性評価

220℃の熱風式乾燥機で4日間熱処理後、溶剤アセトンを染み込ませたウェスで30回のラビングを実施
〈測定条件〉
- 各種水性塗料に、AQNOA™PR-56449を10%添加。
- アセトンで脱脂した酸洗鋼板に、バーコーターで10~20μm厚で塗布。
- 150℃の熱風式乾燥機で20分乾燥・硬化。
AQNOA™を用いるメリット
一般的な水溶性フェノール樹脂はフェノールやホルムアルデヒドを多く含んでおり、添加した塗料製品を劇物等に該当させてしまうリスクがありますが、超低モノマー水溶性フェノール樹脂AQNOA™のフェノール・ホルムアルデヒド含有量はいずれも0.1%未満です。 アニオン型・カチオン型の両方をラインナップしており、様々な塗料配合で安定した分散性を実現します。

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