Airbus社新型貨物機A350Fメインデッキカーゴライナーの量産品出荷開始について

2025年11月13日

住友ベークライト株式会社（本社：東京都品川区、代表取締役社長：鍜治屋伸一）の関係会社であるVaupell Group (以下、Vaupell) は、Airbus社の新型貨物機A350F向けメインデッキカーゴライナーの量産出荷を、2025年9月より開始したことをお知らせいたします。

概要と背景

世界経済の成長により旅客機はコロナパンデミック前を上回る需要が見込まれています。さらに、近年ではeコマース市場の拡大により旅客機と合わせて、貨物機の需要の拡大が予想されています。このような市場環境の変化は、航空機内装部品事業を展開する当社グループにとって大きなビジネスチャンスとなっています。
拡大する貨物機の需要に対応するべく、当社グループではマレーシアのSNC Industrial Laminates Sdn. Bhd.（以下、SNC）にて新たに航空機内装部品の生産ラインを設置し、Vaupellのサプライチェーン管理、最終製品組み立て技術と住友ベークライトが有する樹脂技術を融合した新たな航空機内装部品の一貫生産体制を構築しました。

A350F採用のカーゴライナーを一貫生産で量産開始

Vaupellは、2019年にAirbus社のTier 1サプライヤーとして認定されおり、次世代大型貨物機A350Fには今回受注したカーゴライナーが搭載されます。

カーゴライナーの製造は、SNCが持つ熱硬化性樹脂複合材ラミネート技術と、Vaupellの航空機内装部品の射出成形・塗装・組み立て技術を活かして実現しました。SNCで内装部品に使用する樹脂製品の成形・加工を行い、Vaupell China (Dongguan) Co., Ltd.では熱可塑射出成形品と成形品への塗装を実施、ドイツのVaupell Europe GmbHへ集約し、同社で組み立て工程を経てAirbus社に納品されます。本製品は2024年4月にAirbus社の認定を取得し、2025年9月に量産品の出荷を開始しました。