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使用する樹脂量を軽減した医薬品包装用高防湿シートの開発について

2024年4月10日


住友ベークライト株式会社(本社: 東京都品川区、代表取締役社長: 藤原一彦)は、沢井製薬株式会社(本社: 大阪市淀川区、代表取締役社長: 木村元彦)と共同で開発した、使用する樹脂量を軽減した医薬品包装用高防湿シートが、この度、沢井製薬様の一部製品に採用されることとなりましたのでお知らせいたします。


背景

昨今、地球環境問題への取組みのために、GHG(温室効果ガス)排出量削減とともに、より環境にやさしい製品の製造・開発が求められております。そこで当社では、医薬品包装(PTP包装、Press-Through-Pack)に用いるシートにおいても、製剤の物性や特性などに応じて要求される機能を保持しつつ、使用する樹脂量を軽減し、環境負荷低減に貢献する製品「スミライト®FCL-1145」を開発いたしました。


スミライト®FCL-1145について

医薬品包装用シート「スミライト®FCL」は、基材となるPVC(ポリ塩化ビニル)に、フッ素樹脂フィルムを複合した、高防湿性を特長とする製品です。本製品スミライト®FCL-1145では、高防湿性に加え、透明性、成形加工性などの諸機能を維持しつつ、使用する樹脂量を約22%軽減しました。これに伴うCO2排出量の削減は約24%となります(詳細は下記グラフ参照)。また薄肉化することにより、PTP包装における錠剤の取出し性改善も期待できます。

スミライト®FCL-1145について
スミライト®FCL-1145

本製品はサステナブルな社会実現を目指す沢井製薬様にご評価をいただき、本年6月以降に使用する一部製品で採用して頂くこととなりました。
今後も当社は医薬品包装において環境負荷低減に貢献する製品の製造・開発を目指してまいります。


【参考】スミライト®各品番の環境負荷データ(製品1巻あたり)

製品1巻あたりのGHG排出量: Kg-CO2e

・算出単位は、いずれも同じ幅、同じ長さで実施
・GHG=温室効果ガス
・製薬メーカーでの使用段階は含みません

GHG排出量は住友ベークライトの「カーボンフットプリント包括算定システム」によって算出した結果です。

「SuMPO/第三者認証型カーボンフットプリント包括算定制度」にて一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)により認証取得(認証番号: CCS-21-000-02)

カーボンフットプリント包括算定システム算定範囲

住友ベークライトグループの取り組みについて

住友ベークライトグループとして掲げている「プラスチックの可能性を広げることで、持続可能な社会を実現する」というパーパスのもと、長期的な視点をもって活動することが必要と考え、「環境ビジョン2050(ネットゼロ)」に定め、グループ全体で活動を推進しています。


関連情報




本件に関するお問い合わせ

住友ベークライト株式会社 フィルム・シート営業本部 医薬品包装営業部
TEL: 03-5462-4147