
Optimizing the preparation of labeled N-glycans for rapid,
simplified, and high-precision analysis
Makino R, Natsuka S (2025) PLoS One 20(12): e0336565. | https://doi.org/10.1371/journal.pone.0336565
Copyright: © 2025 by authors.
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迅速かつ簡便で高精度な糖鎖分析を指向したN型糖鎖調製法の最適化
背景
糖鎖は、細胞の状態を極めて鋭敏に反映するため、疾患の早期発見や診断のためのバイオマーカーとして期待されています。しかし、糖鎖分析は従来から技術的な課題が多く、その複雑さや時間的コストに加え、有害な化学物質を使用する従来の糖鎖調製法が、学際的な応用や広範な研究の障壁となっていました。
本研究の成果
著者らは、効率的な糖鎖バイオマーカーの探索を指向し、簡便・高精度、かつ高スループットでのサンプル処理が可能なN型糖鎖分析法の開発に取り組みました。
本論文では、糖鎖の標識化法としてピリジルアミノ化 (PA化) を利用しています。この伝統的な蛍光標識技術により、逆相LC/MS (液体クロマトグラフィーと質量分析) のプロセスにおいて、N型糖鎖の異性体分離効率を大幅に向上させることが可能です。また、糖鎖の遊離および精製に関して、複数の手法を比較検討した結果、Rapid PNGase F (New England Biolabs) とBlotGlyco® (住友ベークライト) が最適な選択肢であると判断されました。特にBlotGlyco®法によりアーティファクトピークの発生を低減し、より正確な糖鎖構造の解析が可能になりました。最適化したワークフローを適用し、ヒト血清、ヒト尿、CHO-K1膜画分の糖鎖プロファイルを分析したところ、それぞれのサンプルタイプに特異的なN型糖鎖構造を効果的に分離・定量することができました。
本論文は、糖鎖分析の技術的課題を解決する手法を提供し、多様な試料に対応可能であることを示しています。この手法は、疾患バイオマーカーの発見や糖鎖が関与する生物学的メカニズムの解明において、広範な応用が期待されます。また、糖鎖分析の普及を促進することにより、生命科学分野における糖鎖研究の発展に寄与するものと期待されます。
※詳細は 論文 をご参照ください
糖鎖精製・ラベル化キットBlotGlyco®
Fig. BlotGlycoとHPLCの組み合わせにより精緻な糖鎖分析が可能
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