
FSP1 is a predictive biomarker of osteosarcoma cells’
susceptibility to ferroptotic cell death and a potential therapeutic target
    Elzbieta Panczyszyn, Valentina Saverio, Romina Monzani, Mara Gagliardi, Jelena Petrovic, 
Jasmina Stojkovska, Licio Collavin and Marco Corazzari
Cell Death Discov. 10, 87 (2024). | https://doi.org/10.1038/s41420-024-01854-2
Copyright © Authors 2024
        This article is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License (CC BY).
FSP1は骨肉腫のフェロトーシス感受性予測因子かつ治療標的となり得る
背景
ヒト骨肉腫 (OS) は比較的稀な悪性腫瘍で、主に四肢の骨に好発し、青年期から若年成人に多く見られます。これは高い転移率、薬剤耐性、頻繁な再発を特徴とし、予後不良につながります。現在の治療法は、外科的切除と多剤併用化学療法を組み合わせたものですが、 5年生存率が約70%と限定的な進展に留まっています。他のがんでは有効とされる免疫チェックポイント阻害剤 (ICI) は、OSにおいては限定的な効果しか示していません。一方、鉄依存性のプログラム細胞死であるフェロプトーシスは、薬剤耐性を克服する潜在的な戦略として注目されています。しかしながら、OS細胞間のフェロトーシス感受性の不均一性が依然として主要な課題となっています。
本研究の成果
| この研究では、ヒト骨肉腫 (OS) 細胞間の異なるフェロトーシス感受性について、フェロトーシス抑制タンパク質1 (FSP1) の役割に注目して調べました。研究では、感受性の高い細胞株では間葉系マーカーの発現も高く、FSP1の発現が低いことが明らかとなりました。また、PrimeSurface® 96Uプレートを使用してHOS およびMG63 細胞株の3Dスフェロイドを形成し、より生体内に近い条件でFSP1と感受性の関連性を確認しました。他の結果と合わせて、FSP1が骨肉腫細胞におけるフェロトーシス耐性の重要な調節因子であり、FSP1の発現がフェロトーシスに対するOSの感受性を予測する価値のあるマーカーとして、また新たな潜在的治療標的として使用できる可能性があることが示唆されています。 |   | 
本研究におけるPrimeSurface®の使用方法
プレート: PrimeSurface® 96Uプレート
            細胞: HOS or MG63 cell
            播種密度: 3-5 × 103 cells/well
            培地: DMEM (10% FBS)
            Live/Dead アッセイ:4日目のスフェロイドはRSL3またはiFSP1、またはそれらの組み合わせで4時間処理後にCalcein/PI染色混合液で30分間処理してTHUNDER 3D Cell Imagerで観察。記録された画像は、HOS細胞がMG63よりも感受性が高いこと、両細胞株ともにRSL3処理に対する感受性がUPし、FSP1阻害下でさらに増加されたことを示した。
             ※ RSL3はフェロトーシス活性化剤、iFSP1はFSP1阻害剤
      
※詳細は 論文 をご参照ください
| 品番 | 品名 | ウェル数 | 色 | ウェル 底形状 | ウェル 容量 | 包装 | 参考単価 (円) | 参考ケース 価格(円) | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| MS-9096U | PrimeSurface® 96Uプレート | 96 | 透明 | U | 300 μL | 1/包, 20/ケース | 1,730 | 34,600 | 
注記
- 放射線滅菌済
- 保管温度: 室温, 有効期限: 製造後2年
- 参考価格(本体価格・税抜)
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