
Anti-Mesothelin CAR-NK cells as a novel targeted therapy against cervical cancer
Ivana Kutle, Robert Polten, Jan Lennart Stalp, Jens Hachenberg, Felix Todzey, Ralf Hass, Katharina Zimmermann,
Juliane von der Ohe, Constantin von Kaisenberg, Lavinia Neubert, Jan C. Kamp, Dirk Schaudien, Ann-Kathrin Seyda,
Peter Hillemanns, Rüdiger Klapdor, Michael Alexander Morgan and Axel Schambach
Front. Immunol., Volume 15 - 2024 | https://doi.org/10.3389/fimmu.2024.1485461
Copyright © Authors 2024
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メソテリン標的CAR-NK細胞による新たな子宮頸がん治療の可能性
背景
分子標的療法、特にキメラ抗原受容体(CAR)で修飾されたT細胞のような免疫を活用した治療アプローチは、がん治療において大きな期待が寄せられていますが、固形腫瘍では依然として課題が多く、代替となる細胞タイプや標的の探索が求められています。子宮頸がんは、世界中の女性にとって深刻な健康リスクであり、再発性または転移性の子宮頸がんは治療選択肢が限られ、新しい治療法の適用が期待されています。メソテリンは、子宮頸がんを含む多くのがんで高発現しており、健康な組織ではほとんど発現しないため、有望な標的とされています。抗メソテリンCAR-T細胞は他のがんに対して有効性を示していますが、子宮頸がんにおけるその可能性はまだ十分に研究されていません。
本研究の成果
本研究において、抗メソテリンCAR-NK細胞は、PrimeSurface® 96Uプレートで作製されたメソテリン陽性子宮頸がん細胞3Dスフェロイドに対して高い細胞毒性を示し、併せてメソテリン陽性細胞への攻撃に伴うCAR-NK細胞の脱顆粒の増加が確認されました。抗メソテリンCAR-NK細胞の標的抗原特異性はCRISPR-Cas9法で作製されたメソテリン陰性の子宮頸がん細胞を用いて示されました。抗メソテリンCAR-NK細胞と化学療法の併用により、単独療法よりがん細胞を死滅させる効果があることが確認されました。これらの研究結果より、他のメソテリン陽性の悪性腫瘍と同じように子宮頸がんに対してメソテリンをターゲットとした分子標的療法の有効性が示されました。 |
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本研究におけるPrimeSurface®の使用方法
SiHa細胞のスフェロイド形成に使用:
細胞: SiHa cell line
播種密度: 1000 cells/well
培地: complete RPMI medium
培養条件: PrimeSurface®96Uプレートに播種し、125gで10分遠心後、37℃ 5% CO2 インキュベーターにて3-5日培養
細胞毒性アッセイ: 形成されたスフェロイドにNK細胞を添加して4日まで共培養ライブイメージングで蛍光強度から細胞生存率を表した
※詳細は 論文 をご参照ください
品番 | 品名 | ウェル数 | 色 | ウェル 底形状 |
ウェル 容量 |
包装 | 参考単価 (円) |
参考ケース 価格(円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MS-9096U | PrimeSurface® 96Uプレート |
96 | 透明 | U | 300 μL | 1/包, 20/ケース | 1,730 | 34,600 |
注記
- 放射線滅菌済
- 保管温度: 室温, 有効期限: 製造後2年
- 参考価格(本体価格・税抜)
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