分子標的療法の一環として、CAR-T細胞を用いた治療が注目されていますが、固形腫瘍では課題が多く、特に子宮頸がんに対して新たな治療法が求められています。今回はFrontiers in Immunologyに発表された論文Anti-Mesothelin CAR-NK cells as a novel targeted therapy against cervical cancerをご紹介します。
本研究では、メソテリンを標的とした抗メソテリンCAR-NK細胞の有効性を評価しました。PrimeSurface® 96Uプレートで作製したメソテリン陽性子宮頸がん細胞の3Dスフェロイドモデルで、抗メソテリンCAR-NK細胞が高い細胞毒性を示し、標的抗原特異性もCRISPR-Cas9法により確認されました。また、化学療法との併用により単独療法を上回る効果が得られました。
これらの結果から、子宮頸がんに対する新しい治療法として、メソテリンを標的とした分子標的療法の有効性が示され、さらなる臨床応用への可能性が期待されます。
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