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PrimeSurface®論文紹介

Personalized Vascularized Models of Breast Cancer Desmoplasia
Reveal Biomechanical Determinants of Drug Delivery to the Tumor

Giovanni S. Offeddu, Elena Cambria, Sarah E. Shelton, Kristina Haase, Zhengpeng Wan, Luca Possenti, Huu Tuan Nguyen,
Mark R. Gillrie, Dean Hickman, Charles G. Knutson and Roger D. Kamm

Adv Sci (Weinh). 2024 Oct;11(38):e2402757. https://doi.org/10.1002/advs.202402757

Copyright © Authors 2024
This article is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License (CC BY).

乳がん治療の個別化モデルが解明する薬剤送達効率を左右する微小環境のメカニズム

背景

乳がんにおけるデスモプラジアは、異常な細胞外マトリックス(ECM)や血管構造を特徴とし、薬物送達障害を引き起こす腫瘍微小環境の主要因であり、個別治療戦略実施時の重要課題となっています。患者由来の腫瘍モデルや微小生理学モデルは治療反応の評価に役立つものの、現行のモデルではデスモプラジアの複雑性を完全に再現できていません。微小生理学モデルを活用して腫瘍微小環境を正常化する新しい治療法の発見と臨床ケアの向上が求められています。

本研究の成果

本研究ではPrimeSurface® 96Mプレートを使って、市販乳がんの細胞株および患者由来の乳がん細胞から作製した腫瘍類似体を微小血管ネットワーク(MVNs)を含む生体模倣システム(MPS)で培養することにより、薬物送達障害を引き起こす間質と血管の機能不全の主要な側面を再現しました。細胞株によって、間質のヒアルロン酸沈着や血管透過性、間質液圧などが異なり、インターロイキン8分泌が血管機能障害と血管ヒアルロン酸の喪失に関与していることがわかりました。開発されたMPSモデルは患者由来細胞を用いることによって個別化することができ、腫瘍微小環境評価し、新しい分子療法の発見が期待されます。


【Fig.1】乳がん細胞株から作製された腫瘍類似体と再構築された周囲の間質 【Fig.1】乳がん細胞株から作製された腫瘍類似体と再構築された周囲の間質

本研究におけるPrimeSurface®の使用方法

  • 腫瘍類似体とMVNsを含むMPSモデルの構築:
    乳がん細胞4000個と健常者の線維芽細胞(FBs)を5000個をPrimeSurface® 96Mプレートに播種し、腫瘍類似体を作製し、マイクロチップに腫瘍類似体と内皮細胞、FBsと共培養することでMVNsを再現したMPSモデルを作製し、薬物透過性評価を行った。

※詳細は 論文 をご参照ください 

品番 品名 ウェル数 ウェル
底形状
ウェル
容量
包装 参考単価
(円)
参考ケース
価格(円)
MS-9096M PrimeSurface®
96Mプレート
96 透明 紡錘状底 200 μL 1/包, 20/ケース 2,300 46,000

注記

  • 放射線滅菌済
  • 保管温度: 室温, 有効期限: 製造後2年
  • 参考価格(本体価格・税抜)