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PrimeSurface®論文紹介

Long-term viable chimeric nephrons generated
from progenitor cells are a reliable model in cisplatin-induced toxicity

Kenji Matsui, Shuichiro Yamanaka, Sandy Chen, Naoto Matsumoto, Keita Morimoto, Yoshitaka Kinoshita, Yuka Inage, Yatsumu Saito,
Tsuyoshi Takamura, Toshinari Fujimoto, Susumu Tajiri, Kei Matsumoto, Eiji Kobayashi and Takashi Yokoo

Commun Biol 6, 1097 (2023). https://doi.org/10.1038/s42003-023-05484-9

Copyright © Authors 2023
This article is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License (CC BY).

新生仔マウス腎で作製されたキメラ型ネフロンが腎毒性モデルとして有望

背景

オルガノイドは発生や病態モデルの評価ツールとして注目され多くの研究が行われています。in vitroで作製された腎オルガノイドは、移植後の宿主マウスの血液供給を受けることで成熟します(キメラネフロン)。しかし尿路へ接続されないため、移植後の生存率が短いです。移植された異種ネフロンと宿主尿路との接続が確立されれば、ネフロンの長期生存率が伸び、機能性と腎毒性に対する反応を評価できる腎臓モデルとしての臨床的有用性が高まります。

本研究の成果

本研究では、「新生仔ニッチ注入(NNI)法」を開発しました。PrimeSurface®を用いて作製された腎前駆細胞(RPCs)スフェロイドなどを新生仔マウスに注入するこの方法は実用性が高く、移植された細胞が宿主の腎臓に統合され、長期間生存可能なキメラネフロンを形成することが示されました。また、形成されたキメラネフロンは宿主ネフロンと同等の成熟度を持ち、腎毒性評価に活用できる可能性が確認されました。さらに、hiPSCから分化された腎前駆細胞も本法によって移植後、新生仔マウス腎臓でネフロンへと分化することが示唆されました。

【Fig.5】キメラネフロンの長期生存率および分泌機能 【Fig.5】キメラネフロンの長期生存率および分泌機能

本研究におけるPrimeSurface®の使用方法

  • 腎前駆細胞スフェロイド形成にPrimeSurface® 96Uプレートを使用しました。
    E14.5のマウス腎臓ペレットを懸濁して2×105細胞/ウェルになるように播種
    1000rpmで4分間遠心をして37℃、5%CO2インキュベーターにて一晩培養。形成されたスフェロイドをNOGマウスにNNI法で移植
  • hiPSCから腎前駆細胞への分化誘導にPrimeSurface® 96V、Uプレートを使用しました。
    96VプレートでhiPSCの凝集塊を形成し、その後Uプレートに移して分化誘導を行いました。

※詳細は 論文 をご参照ください 

品番 品名 ウェル数 ウェル
底形状
ウェル
容量
包装 参考単価
(円)
参考ケース
価格(円)
MS-9096U PrimeSurface®
96Uプレート
96 透明 U底 300 μL 1/包, 20/ケース 1,730 34,600
MS-9096V PrimeSurface®
96Vプレート
96 透明 V底 300 μL 1/包, 20/ケース 2,880 57,600

注記

  • 放射線滅菌済
  • 保管温度: 室温, 有効期限: 製造後2年
  • 参考価格(本体価格・税抜)