CS / One Sumibe活動
One Sumibe活動で全社の力を結集し、
お客様の期待を超える顧客感動を生み出す
マテリアルズソリューション営業本部長 藤井 俊
当社グループでは、「CS(Customer
Satisfaction=顧客満足)」の考え方を大切にしてきましたが、2024年度からさらに一歩進めて、顧客満足を超える「顧客感動」の実現を目指しています。これは、お客さま自身も気づいていない潜在ニーズを一緒に掘り起こし、当社グループの技術力や提案力を活かしてソリューションを提供し、期待以上の驚きが喜びを届けることを意味します。One
Sumibe活動は、このCSの精神を基に、各事業部門が横断的に連携して顧客に対応すべく、2017年にスタートしました。私はOne
Sumibe活動の推進責任者として、2026年度より本活動の推進を担っています。入社以来半導体関連材料を中心に国内外で営業の最前線にいましたが、当社の強みは各顧客の課題を一緒に考え解決する姿勢が製販研、そして、グローバルに根づいていることだと感じています。
「顧客との共創」は、当社グループの「環境・社会価値の創造」を加速する経営の重要課題の一つです。2つのKPIを設定し、2025年度は「顧客との共創案件の創出件数
10件」、および事業部横断で取り組む「インハウス展示会の開催回数
8回」という目標を達成することができました。「顧客との共創案件の創出件数」は共創活動の直接的な成果を示し、「インハウス展示会の開催回数」はそのプロセスを支える重要な活動と位置付けています。インハウス展示会は、顧客の施設内で当社の技術や製品を紹介し、双方の技術者が直接意見交換を行う貴重な場です。事前の綿密な調査を通じて顧客の事業内容や課題を深く理解し、適切な展示内容を検討することで、顧客とのより深い信頼関係を構築することができています。実際に、展示会を契機として顧客の開発案件やビジネスのロードマップ作成に貢献した事例も生まれています。これらの好事例はグループ全体の発表会であるCSアワードで共有され、さらなる顧客感動につなげていきます。
CS/One Sumibe活動 のKPI
- 顧客との共創案件の創出件数 10件以上/年
- インハウス展示会の開催回数 8回以上/年
One Sumibe活動は、スタート当初は各事業部門が横断的に重点顧客との関係強化に取り組む活動でしたが、現在は、製販研、コーポレート部門の連携や各地域での横断的なマーケティングなど自律的な活動にまで拡がっています。成長領域にターゲットを絞ってマーケティングを行う「重点領域拡販チーム」では、2024年度に活動していたパワーモジュール・チームが2025年4月に「パワーエレクトロニクスソリューション開発部」として組織化され、強力に事業拡大を進めています。2025年度にはバッテリーモジュール・チームが活動し、EVのバッテリー分野に向けてマーケティング活動を行いました。また、ヘルスケアの分野では、医療機器事業とS-バイオ事業が「One Healthcare」を掲げて、それぞれの事業の強みを活かしたシナジーの創出に取り組んでいます。地域を例にとると、当社グループの拠点が複数ある中国で「China One Sumibe活動」がスタートし、自動車メーカーやバッテリーなどの部品メーカーへの全社的なマーケティングに力を入れています。さらに、グループ内の自律的な連携を促進するための企画に取り組む「インフルエンサーチーム」が新たな連携を生むための活動を推進しています。
当社グループは CS/One Sumibe 活動を通じて、お客さまとの強固な信頼関係を築いてきました。さらにこの活動を磨き上げ、全社力で価値提供することで顧客から一緒に取り組みたいパートナーとなれると信じています。
CS ~顧客満足から顧客感動へ~
CS推進活動
当社グループは1998年からCS(顧客満足)推進活動に取り組んできました。社長を推進委員長とするCS推進委員会において、方針や施策を議論するとともに、全社CS向上活動の推進支援を行っています。現在は国内外拠点、グループ会社でCSを意識した活動が実践されています。
社内では、CSアワードを年1回開催し、優れた活動内容の共有と従業員の意識向上を図っています。また、各事業所・部門では毎年CS5か条宣言を定め、CS向上を意識したさまざまな取り組みを実施しています。
例年実施している商社向けの事業説明会においては、中期経営計画の進捗を説明の上、新たな取り組みを中心に各事業セグメントの概況について統轄役員・担当役員から紹介しました。また、部門横断のユナイテッドセルでは、自動車や高集積技術といった分野の展示会に、会社全体で力を合わせて出展しています。部署の垣根を越えて、お客さまの抱える課題に対して、最適な解決策を提案しています。
私たちは、これまでの活動に満足せず、「顧客満足」から一歩踏み込んだ「顧客感動」の実現に向けてグループ一体となってこれからも事業活動に取り組んでいきます。
● 2026年CS/One Sumibe体制
部門を超えた「顧客感動」への挑戦
顧客との共創事例を全社で共有する「CSアワード」
当社グループに根付くCS向上の考えや活動事例を全社で共有し、従業員のさらなる意識向上を図るために、当社グループでは2005年度から毎年1回「CS討論会」を実施してきました。
2023年度からは名称を「CSアワード」に変更し、従来の国内営業活動の事例共有を中心とした討論会から、製造・研究部門や海外グループ会社も参加できる場へと拡大しました。これにより、従業員のモチベーション向上を促しています。また、顧客との価値創造につながった施策はグループ全体で共有し、さらなる顧客感動につながるよう取り組んでいます。
2025年の最優秀賞は、海外IT企業の高い要求性能に対するさまざまな課題に、営業と研究が粘り強く連携対応し、当社製品の採用に至った事例です。このほか、最先端ロボットから住宅に至るまで、当社の広い事業分野で実践されるさまざまな顧客感動の事例が紹介されました。
さらに一歩先へ~「CSチャレンジ賞」で挑戦を応援~
2025年度からは挑戦を讃える文化の醸成を目的に「CSチャレンジ賞」を新設し、日常業務の中で実践するチャレンジに焦点を当てました。第1回「CSチャレンジ賞」は、管理部門から製造部門に至るまで、全10件の取り組みが披露されました。普段知る機会の少ない、それぞれの部門における工夫やチャレンジが紹介され、参加者からは「いろんな取り組みがあることに触れられて刺激になった」との声が多数寄せられました。
特に注目すべきは、発表内容の多様性です。物流トラックの待ち時間削減に向けた独自の改善策、管理部門におけるDXや人材育成の取り組みなど、それぞれの持ち場で「顧客感動」を追求する当社の強い意志が示されました。
これらの取り組みを通じて、直接顧客と接点がない部門でも「顧客感動」に取り組めることが広く認識されました。このことは、全社一体での価値創造を促進する非常に重要な機会となりました。
当社は、今後も人間力と全社力の向上に努め、常にお客さまに最高の価値と感動を提供できるよう努めていきます。
「One Sumibe活動」2025年度の取り組み
当社グループはCS推進活動の一環としてOne Sumibe活動に取り組んでおり、『部門間が連携し、お客さまとの価値創造につながる活動』を目指しています。One Sumibe活動は、各事業部門の本部長が参加する「One Sumibe推進協議会」で方針や活動内容を議論し決定しています。グループ内の連携をスムーズに促進する上で極めて重要な役割を果たしており、この協議会での決定事項は関係者へ迅速に周知され実行に移されています。
One
Sumibe活動の中の重点顧客実践活動および、重点領域拡販活動では、お客さまの課題解決のために、自部門のみならず全社製品・技術をもとにソリューションを提供しています。2024年度に発足したインフルエンサーチームは、One
Sumibe活動が組織文化として製造・販売・研究、国内外、拠点を問わず、当社グループに根付いている状態を目指して、多くの企画に取り組んでいます。
また、全社の活動を共有するために、毎年1回、活動報告会を開催しています。各活動が社内外の連携を深めるために取り組んだ工夫や挑戦を組織全体に広めることを目的としています。2025年度の報告会では、5件の重点顧客・重点領域向けの活動に加え、各部門が独自に取り組んだ活動から3つのトピックスが紹介され、400名を超える社員が熱心に聴講しました。
近年、各事業部門や地域ごとの連携が自主的に取り組まれるようになってきました。血液バッグやステントなどの医療機器を扱うSBカワスミと再生医療分野に細胞培養用製品を提供するS-バイオ事業部は「One
Healthcare」として活動を始め、それぞれの強み・弱みを補完し合い、新たな顧客に対してこれまでにない提案を行っています。また、中国内のグループ会社は「China One
Sumibe」として活動を開始し、中国市場でのマーケティング活動を共同で推進しています。
組織を超えた自主的な連携を促す「インフルエンサーチーム」の活動
顧客との共創を生み出すためには、従業員一人ひとりの自律性と組織の一体感の向上は欠かせません。当社グループでは、従業員同士の自主的な連携を推進するための企画を行う「インフルエンサーチーム」を2024年度に発足し、各部門の取り組みを全社に知ってもらう企画として「ベークをもっと知ろう!」を開催しました。これは、各部門の活動やその狙いを従業員に説明するウェビナーで、2年間で計9回実施しました。
各部門の担当者が趣向を凝らした発表を準備しており、毎回約250名の聴講者が当社グループへの理解を深めています。さらに2025年度からは社内のイントラネットを活用し、各部門で活躍する従業員を紹介する「Good
Job!」を開始。国内外を問わず年間で延べ220名の従業員の活動が紹介され、グループ内のネットワークの強化につながっています。
新たな価値創造のための戦略的な展示会への出展
当社グループは、新たな顧客開拓と価値創造を目指し、海外で開催される展示会への出展を積極的に行っています。2025年度は、中国で開催された「上海モーターショー2025」、米国デトロイトでの「The Battery
Show North America」をはじめ、成長市場であるインドにおいては「SEMICON India 2025」、「Auto EV Bharat 2025」、「Bharat Mobility Global
Expo 2025」など、主要な国際展示会に出展しました。
また、ヘルスケアの分野ではベルギーで開催された国際学会「MPS-WS
2025」に参加し、当社の研究成果を発表するなど、学会でも新技術・新製品の紹介を行っています。これらの活動を通じて、グローバル市場における当社グループの先進技術を広く紹介し、新たなビジネス機会の探索を強力に推進しています。