6月のP-プラス青果物 JA夢みなみ【ブロッコリー】 | 住友ベークライト株式会社

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JA夢みなみ【ブロッコリー】

ご紹介

今月ご紹介するのは、夢みなみ農業協同組合(JA夢みなみ)のブロッコリーです。福島県南部の栃木県との県境に位置し、朝晩の温度差がはぐくむ旨味のつまった野菜を生産しています。トマトやきゅうりが有名な地区ですが、ブロッコリーも生産に適した環境に恵まれ、茎までおいしいと人気の野菜。春・秋の2度生産・出荷が可能な農産物として生産者の所得向上にも貢献しています。

鮮度の落ちやすい野菜の代表格であるブロッコリーのおいしさを守ってお届けするために、優良品をP-プラスで個包装し出荷しています。まだまだ、試案中という更なるP-プラスの活用法、JA夢みなみの未来への戦略について伺いました。



茎まで美味しいJA夢みなみのブロッコリー

JA夢みなみは、福島県の中通り、県南地域にて、地域農業の振興と生産者の所得向上に取り組む、地域密着型の農業協同組合。

平成28年に、すかがわ岩瀬、あぶくま石川、しらかわの3つのJAが合併して誕生しました。圏内は栃木県との県境に広がり、高原野菜の一大産地として知られる那須高原から至近の距離にあります。首都圏にも近いという好立地により、東京、埼玉エリアにとって重要な野菜供給産地のひとつとして認識されています。

「主力のトマトのほか、米やきゅうり、インゲン、梨など、様々な作物が生育しやすい環境にありますが、特に朝晩と日中の寒暖差が大きいため、“甘み”“旨み”など、それぞれの農産物の特徴がぎっしり濃縮された、おいしい野菜や果物が育ちます」というのは、JA夢みなみ しらかわ地区営農販売課 園芸流通センターに所属する金田敏夫さん。

今回、ご紹介するブロッコリーも、最適な気候条件によって、おいしく育った人気の農産物。その最大の特徴は、ぎっしり詰まった花蕾の目の細かさにあります。

「一つひとつの花蕾が大きくなればなるほど、食感もふわふわになって食味も落ちてしまいますが、朝晩の寒暖差によって花蕾が小さく、ぎっしり詰まったブロッコリーに育ちます」

手に取ってみれば、見た目よりも重量があり、茎の部分もしっかり太いのが特徴。JA夢みなみが提供するブロッコリーは、この茎までおいしく食べることができるのだといいます。

JA夢みなみ管内でブロッコリーが生産されるようになったのは、昭和55年前後。当時は緑のカリフラワーと呼ばれていました、その味と栄養価の高さから、あっという間にメジャーな食材として、日本中の食卓に欠かせない存在となりました。

生産を開始した当時は、主流のトマトが夏場にならなければ収穫できないため、夏が来る前に生産・出荷が可能なブロッコリーづくりに着手したようです。今では、春ブロッコリーと秋冬ブロッコリーと2回にわたって生産を行うことで、生産者の所得向上に貢献しています。

ブロッコリーの生産に携わっているのは約250名前後。トータルの作付面積が120ヘクタールあるので、平均50アールの農地を管理しているという計算になります。

「春ブロッコリーは5月後半から6月にピークを迎え、4kg入り段ボールで日量最大1万6000ケースが出荷されることになります。今ではすっかりJA夢みなみの主力農産物のひとつと認識されるようになりました」


当初は個包装用として考えてはいなかった

JA夢みなみがブロッコリーの個包装資材としてP-プラスを採用することになったのは今から3年前のこと。当初は、個包装用としてではなく、別件で検討をしていたといいます。

「4kgの段ボールに詰めて出荷する際、箱の中に、エチレンガスを吸収する大きな包装材を入れていたのですが、それが大幅な値上げになると聞き、他の鮮度保持袋の情報を収集。そこではじめてP-プラスに触れ、その機能性を比較検討することになりました。その時には、結局、包装材の変更を回避することとなり、残念ながら採用には至らなかったのですが、個包装の袋に採用してみては?という声があがりました」

それまでは、JA夢みなみに包装機材を設置し、個包装に対応していたのだといいますが、作業スタッフも少しずつ減少。生産者に対応してもらおうと考えていたのだといいます。

そのタイミングでP-プラスを採用し、高級スーパーなどに卸すブロッコリーにだけ使用しようと考えました。品質の良い農作物を、こだわりを持って作ってくれる生産者を限定。“価格固定”という金銭的メリットを乗せてご対応いただこうと考えました。

P-プラスで個包装されたブロッコリーは生産者のもとで封入され、そのまま消費者のもとに届きますから、まさに鮮度を保ったままお届けできるという付加価値を生みました。流通の方からは大変、棚持ちがよくお客様からも好評ですとお言葉をいただいています」。


P-プラスが農作物に新たな付加価値を与える

とはいえ、今でも主流となるのは4kgの段ボール出荷であり、ついで氷詰めの発泡スチロールと大半を占めているという状況。P-プラスの有効性を認めてはいながら、大きく活用しきれてはいないと金田さんは言います。

「しかしながら、JA夢みなみの未来を考えていくなかで、新たなP-プラスの活用法のアイデアが浮上しています。現在、共働きや核家族化が進んだせいか、1/2カット、1/4カットなどカット野菜や半加工品の需要が大幅に拡大しています。そういった時代の変化に伴って生まれたニーズに注目し、私たちの農産物を加工工場に出荷。P-プラスに封入して、付加価値をのせたうえで出荷するという手段も考えられます」

JAの営農に携わる者としては、“農家の所得向上を第一に考えたい”という金田さん。

「生産者が潤っていかなければ、JAの他の事業、共済や金融事業なども回っていきません。そのために何ができるのかを常に考えていかなければならないと思っています」

農作物に新たな付加価値を与えて適正価格で販売していく。JA夢みなみの描く未来への思いを実現する戦略の中で、P-プラスがお役に立てることがあるに違いありません。

お客様の情報

夢みなみ農業組合 営農経済部園芸課

    〒961-0106
    西白河郡中島村大字二子塚字入江37-1
    TEL: 0248-52-2935

JA夢みなみ管内は米を始め白河のトマト、ブロッコリー、石川の畜産、インゲン、すかがわ岩瀬のきゅうり、梨等、 野菜・果樹・畜産のバランスのとれた農業地帯にあります。

「地域の懸け橋、それが私たちJAです」を合言葉に安全安心な福島農業の復興と農業所得の拡大、 安心して暮らせる地域社会実現への貢献、組合員の営農と暮らしを守る協同組合の機能強化をめざして31000名の組合員と、地域の皆様の期待に応えるべく、一丸となり農協運動に取り組んでいます。