環境中長期目標
当社は2018年度に2030年度を最終年とする環境中長期計画を策定し活動していましたが、政府の2050年カーボンニュートラル宣言、および2030年目標の提示により見直しを行い、2030年目標の方針を「CO2排出量46%以上削減(2013年度比)」と再設定しこの方針を踏まえた新たな中長期計画を策定いたしました。その際に、基準年を2013年度に再設定し、以下の要素も踏まえて目標を設定いたしました。
- 国内電力のCO2排出係数を基礎から調整後に変更。※1
- SDGsにおける、2030年を目標年とした持続可能な開発への対応。
- 省エネ法、温対法への対応。
また、2021年度以降のSBカワスミグループのほか、2015年度からはVaupellグループが環境経営の対象となるなど、基準年の2013年度と、現在の対象範囲の違いによる影響を考慮した上で目標を設定しました。(基準年のグラフにSBカワスミグループ、Vaupellグループなどの対象範囲の違いによる影響分を追記)
2021年1月から、国内では主要な事業所すべてで、購入電力の再生可能エネルギー由来の電力への切り替えを実施したため、2030年の目標は46%を大きく上回っております。今後の海外事業所でのカーボンニュートラルへの取り組みと合わせ、グループ全体でも46%以上削減を目指します。
このほか、経団連の「カーボンニュートラル行動計画」にも、日本化学工業協会を通じて参画し、継続して取り組んでまいります。
ほかの目標も基準年を2013年度に統一し、SBカワスミグループの影響を考慮した上で見直しました。今後も、マテリアルロス(廃棄物と有価物)発生量を抑制することにより資源利用率を向上し、有効な原材料利用を進め、化学物質排出量の削減も推進し、計画的に環境負荷低減への取り組みを進めてまいります。
- ※1 環境省と経済産業省から公表される「電気事業者ごとの基礎排出係数・調整後排出係数等の公表について」による。再生可能エネルギー由来の電力導入によるメニュー別排出係数に対応するため、2013年度まで遡って再計算した。
国内事業所の取り組み
2022年度は生産量とともにエネルギーの使用量は減少しました。
CO2排出量は、2021年度第4四半期から実施している主要事業所すべてでの再生可能エネルギー由来の電力への切り替えと太陽光発電の積極的導入の効果もあり、前年度比で大きく減少しています。2023年度以降も、一部で残っている重油の使用をガス化するなど、CO2排出量削減を進めるとともに、再生可能エネルギー化についても検討を進めていきます。
マテリアルロス発生量も生産量と連動して減少しています。各事業所でのMFCA活動によるロスの発見と削減策の推進により、2023年度も引き続き資源の有効活用と無駄の削減を進めます。
化学物質排出量は、一部事業所で発生していた排気処理設備の故障による一時的な増加は解消されましたが、2022年度は前年度比で横ばいでした。しかしながら、生産方式の変更による有機溶剤の使用量削減が進んでいる事業所もあり、2023年度は削減に転じる見込みとなっています。
- ※2 用語集参照。
海外事業所の取り組み
海外事業所のCO2排出量も生産量とともに削減となりましたが、北米と中国の一部で再生可能エネルギー由来の電力への切り替えが進んだことと、中国・アジア地区を中心とした5事業所において太陽光発電を導入したこともCO2排出量削減に寄与しています。2023年度も再生可能エネルギー由来の電力と太陽光発電導入拡大の計画を進めており、さらなる削減が見込まれています。
マテリアルロス発生量についても生産量と連動して減少しましたが、国内事業所と同様にMFCA活動を中心とした無駄の削減を進め、前年比削減を目指します。
化学物質排出量は生産品種構成などの影響もあって特定の事業所で増加が見られましたが、中長期的に排出量を減らしていくための方策を継続して進めています。
国内事業所
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海外事業所
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- SBカワスミおよびヴォーペル社のデータ追加分。2013年度以降に集計対象となったSBカワスミおよびヴォーペル社のデータを基準年(2013年度)データに加算することにより、実績値と比較しています。
- ※集計対象については、統合報告書の編集方針の対象組織をご参照ください。
- ※CO2排出量、マテリアルロス発生量、化学物質排出量の定義・算定方法については環境パフォーマンスの推移に記載しています。
- ※当社グループ国内事業所における化学物質排出量中の化管法対象31物質の排出量合計は7t、移動量合計は86tです。排出・移動量の詳細は化管法該当物質の排出・移動量(2022年度実績)に掲載しています。
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