
Chemical Direct Conversion of Human Dermal Fibroblasts to Mesenchymal Stem Cell-like Cells
and Evaluation of Their Anti-inflammatory Activity In Vivo
Kenta Yamamoto, Toshiro Yamamoto, Yoshihiro Sowa, Makoto Seki, and Osami Mazda
Stem Cell Research & Therapy 16, 597 (2025). | https://doi.org/10.1186/s13287-025-04605-x
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化学物質によるヒト線維芽細胞の間葉系幹細胞様細胞への直接変換と高抗炎症活性
背景
間葉系幹細胞 (MSCs) は、多分化能と免疫調節機能を持ち、心血管疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患などの再生医療において有望な細胞ソースとして注目されています。しかし、同種由来のMSCは希少であり、自己由来MSCは患者からの侵襲的な採取が必要で、さらにin vitroでの長期増殖により幹細胞性が減退する課題があります。そこで、本研究では、ヒト真皮線維芽細胞 (HDFs) を3種類の化学物質 (TGF-β受容体阻害剤、ATM阻害剤、 ROCK阻害剤) の組み合わせにより直接MSC様細胞 (cdMSCs) へ化学的再プログラミングを試みました。
本研究の成果
- 細胞表現型の変化:cdMSCsはMSC表面マーカー (CD44, CD73, CD90, CD105, CD146, CD271など) の強い発現を示し、元のHDFsとの明確な表現型差異を示しました。多様な細胞外マーカー解析 (フローサイトメトリー) で、化合物処理組み合わせの中でもTGF-β受容体阻害剤+ATM阻害剤+ROCK阻害剤 (AKF) が最もMSC様表現型誘導に有効でした。
- 多分化能の獲得:cdMSCsは骨芽細胞、脂肪細胞への多分化能をin vitroで獲得し、Alizarin Red S、Oil Red O染色での特異的な分化が確認されました。
- 分子・エピジェネティック変化:RNA-seq解析により、cdMSCsではTGF-β、MAPK、Hedgehog、WNTシグナル伝達経路関連遺伝子の発現変動が有意に認められ、DNAメチル化状態 (CpGサイト) も細胞種間で差異があり、エピゲノム再プログラミングが進んでいることが示唆されました。
- 抗炎症効果の評価:マウスLPS誘発急性肺傷害モデル及び自己免疫性関節炎モデルで、cdMSCsの移植は炎症の軽減と組織修復促進に寄与しました。さらに、cdMSCs由来のエクソソームはマクロファージのM0から抗炎症型M2への極性化を促進し、炎症促進型M1マクロファージの誘導を抑制しました。
Figure 7
illustrates the characterization of exosomes derived from chemically induced MSCs (cdMSCs), including size distribution, expression of exosomal markers CD9 and CD81, and their role in promoting polarization of macrophages from pro-inflammatory M1 to anti-inflammatory M2 phenotype in vitro.
※詳細は 論文 をご参照ください
本論文ではPROTEOSAVE™が使用されています
本論文のエクソソームの調製段階において、タンパク質低吸着容器PROTEOSAVE™が使用されております。PROTEOSAVE™は特殊な表面コーティング処理によってタンパク質や細胞の表面吸着による損失を抑制できます。
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