第17回 国際カーエレクトロニクス技術展 会場レポート

自動車分野で採用が進む住友ベークライトの情報通信材料

ご紹介

集合写真

第17回国際カーエレクトロニクス展示会に"樹脂化"新たな価値の創造をともに!をテーマに「電動化」「小型・軽量化」「環境」「運転支援」に関係する技術を展示しました。会期の3日間は、天候にも恵まれ、多くのお客様に当社ブースに足を運んでいただくことができましたこと、御礼申し上げます。今回は、出展製品の中から注目の集まった展示について、アテンドスタッフから紹介いたします。

”樹脂化"新たな価値の創造をともに!をテーマに 

―― モビリティのさらなる可能性をサポート

1月22日(水)~24日(金)に東京ビッグサイトにて開催された、第17回国際カーエレクトロニクス技術展に出展しました。今回は"樹脂化"新たな価値の創造をともに!をテーマに「電動化」、「小型軽量化」、「運転支援」、「環境」4つのエリアに分けて材料技術の提案とサンプル展示を行いました。展示会には3日間で約8.5万人が来場し、当社ブースにも多くのお客様に足を運んでいただきました。
会場では樹脂を究める姿勢を示したキャッチフレーズ『樹脂道』を記したグリーンのパーカーを着用したアテンドスタッフがお客様へのPRと意見交換に奮闘しました。ひと目で住友ベークライトと分かっていただきやすいように、印象に残るカラー、デザインにしております。アテンド員には好評でしたが、皆さまの記憶に残りましたでしょうか?

岸 一光

グルーバルマーケティング本部
先進モビリティ部 松元 颯太郎

バッテリーソリューション- CBMコンセプト(バッテリーモジュールコンセプト)

井口 英明

HPP 技術開発研究所
井川 亮一

電気自動車のバッテリーは高容量化が進んでいますが、それに伴い、万一バッテリーが熱暴走した際のリスクが増しており、熱暴走の進展や連鎖を遅らせる材料が求められています。
我々の熱硬化性樹脂は火によっても融けない優れた耐火性を有し、バッテリーの安全性の課題解決に貢献できる有望な材料だと考えています。

更なる安全性向上への貢献を目的に、耐火性を従来ラインナップから大幅に向上させたフェノール樹脂成形材料PM-5820を開発しました。火力の強いトーチバーナーによる連続的10分間の火炎接触時においても、材料の変形および灰化進行を大きく抑制できる特徴があり、熱暴走の進展や連鎖を遅らせる効果が期待できます。トーチバーナー試験動画や試験後の試験片などを展示し、お客様から驚きの声をいただきました。

イメージ

また、当社材料技術を活用した車載バッテリーモジュールのソリューション提案のため当社内で取り組んでいるCBM(Composite Battery Module)プロジェクトのコンセプトモックアップも展示しました。日米欧の各研究所で作製した実際の部品で構成されています。CBMプロジェクトの目的は、熱硬化性樹脂を中心に、住べの材料だからこそ出来るバッテリーの安全性・設計自由度・機能向上のコンセプトを設計し、実際のバッテリー製作と評価を通じて、課題解決ソリューションをお客様に提案することです。実機CBMでの評価完了は今年夏頃を予定しており、熱硬化樹脂の特徴をデータとともにお客様に提案できるように努めてまいります。

展示物

バーナー加熱試験

展示物

フェノール樹脂製 バッテリーエンドプレート

車載軽量化ソリューション/車載ガラスの樹脂化提案

今回は、樹脂グレージング(車載ガラスの樹脂化)の商品開発をより具体化するため、いくつかの仮説提案を設定し、それに基づくサンプルをご用意して展示会に臨みました。
まずは熱線カット機能を備えた『シェードレスサンルーフ』。ポリカシート自体だけではなく、表層に赤外領域を反射する機能性フィルムを一体化させ、サンルーフからの熱を遮断。シェードが不要になることでサンルーフの構造自体を薄型・軽量化できることを想像していただけるサンプルを作りました。

森野 将

産業機能性材料営業本部
森野 将

次に『星空が見えるサンルーフ』。高耐久な微細突起構造シートを両面に貼り、低反射のルーフモックを作成。
外が暗く車内が明るい状態でも星空が見えるぐらい視認性を高めた面白サンプルを作りました。
今回は自動車メーカー様のご来場も多数あり、高い関心を持っていただきました。樹脂だからこそ実現できる高いデザイン表現と軽量化。そこに当社独自の+α技術を追加することで新しい樹脂グレージングができるのかも!と、可能性を感じていただいたお客様にも出会えました。

車載ガラス軽量化提案

熱線カット機能付『シェードレスサンルーフ』

車載ガラス軽量化提案

『星空が見えるサンルーフ』

一括封止向けエポキシ封止樹脂(EME)

大口 玄治

情報通信材料営業本部/モビリティ材料営業部
吉川 雄斗

今回、一括封止向けエポキシ封止樹脂(EME)のご提案として、機電一体モーターを想定した「ECU一括封止モックサンプル」を新たに展示いたしました。
アルミダイキャストのケース等が使用された従来構造から、当社材料を適用した構造変更で、部品点数削減・製品の機能向上での長寿命化につながる提案を行い、多くのお客様から「非常に興味深い」 「素材メーカーでここまで提案できるのは御社だけでは」とのコメントを頂きました。

また、数多くのご質問も頂き、当社材料の成形自由度の高さ、0.8W/m・k以上の熱伝導率などのメリットをご紹介し、様々な意見交換を行う中で、一括封止向けエポキシ封止樹脂の提案が御客様に響くことを強く実感しました。 当社の提案が樹脂の可能性を広げ、お客様の困りごとの解決、及び新たな開発に向けたソリューションとなるよう、一層努めて参ります。

大口 玄治

ECU一括封止モックサンプル

One Sumibeで提案します

大口 玄治

グルーバルマーケティング本部
先進モビリティ部長 岩崎 智洋

当社では全事業製品・ソリューションを念頭に、既存製品の拡販と新規開発案件を創出する全社活動を行っています。お客様の課題に住友ベークライト・グループを一つのチームとして取り組み、新たな価値の創造をサポートいたします。
気になった商品や技術などございましたら、お気軽にお問合せください。

住友ベークライトのSOLUTIONを公開

カタログ

当社ホームページでは樹脂によるソリューションを提案するコンテンツを公開しています。
下記のURLよりぜひご確認ください。