
セグメント別事業概況 半導体関連材料
SEMICONDUCTOR
さらなる拡大が見込まれる
AI関連用途や中国市場に
最適なソリューションを提供
2024年度振り返り
2024年度は中国市場が好調に推移し、モビリティ戦略製品ではHVの伸長に伴い販売を増やしたことから、前年度と比べて増収増益となりました。主力製品の半導体封止材は、中国市場では、PC・スマートフォンや自動車、産業機械、家電など多くの分野で需要が増加しました。一方で、台湾の民生用途や東南アジアの車載半導体は需要が停滞しました。
モビリティ分野では、欧米で落ち込んだEV需要をHVの需要増や中国での新規受注が支え、前年と比べて販売が増加しました。先端半導体分野では、PCやスマートフォンに使用されるAI半導体(エッジAI)にモールドアンダーフィル(MUF)や顆粒材の採用が進みました。
感光性材料は新用途のパワー半導体用の受注拡大、先端半導体の再配線用途で採用が進みました。ボンディングペーストは台湾での需要が停滞したものの、中国では新規受注を増やしました。さらに、新たな用途として放熱特性を活かしてTIM(Thermal
Interface Material)での引き合いが増加しました。基板材料「LαZ®」はスマートフォンやAI向けパワー半導体用途で販売が増加しました。
2025年度の取り組み
2025年度は、中国の半導体内製化の動きにあわせて、販売拡大を見込みます。中国の需要増加には、前年度に蘇州に完成した最新鋭の工場を活用します。AI、パワー、モビリティと定めた強化領域では、新材料やオープンラボ、One Sumibeによる複合的な提案などを通じて顧客との対話を重ね、最適なソリューションを提供していきます。また、東北大学との共創研究所の設置など外部協業の強化を図り、新技術の開発を加速します。
業績の推移(実績・業績予想・中期経営計画)


2024年度のセグメント業績

地域別売上収益構成

主なSDGs目標

事業の特徴・強み
- 半導体封止材世界シェアNo.1、モビリティ戦略3+1製品で優位な競争力
- ワールドワイドで「生産・販売・研究」を一体化し、経営効率を高めた事業体制
- 世界中のステークホルダーと築いた信頼関係、高い技術力
- 半導体封止材やボンディングペーストのような後工程材料によるセットでの提案力
- 顧客との1対1の密接なコミュニケーションと研究開発のスピードアップが可能なオープンラボのグローバル展開
- 「One Sumibe活動」による事業横断でのソリューション提案力
機会とリスク
機会
- 中国の半導体内製化による市場拡大
- AI半導体をはじめとした先端半導体の普及
- AI半導体やデータセンターの需要拡大とともに高まるパワーエレクトロニクス向け材料の高機能化
- モビリティ戦略製品の産業用途やロボティクスなどの新用途への展開
リスク
- 主力製品の競争激化
- 米国を中心とした各国の関税政策の変更による景気後退
- xEV市場の停滞
- 東南アジア市場の需要停滞の長期化
2025年度の事業戦略と強化領域
01. 中国市場の販売拡大
2024年度に竣工した最新鋭設備を備える蘇州新工場を活用し、新たな需要をいち早く取り込む

02. AI半導体用新規材料の開発
エッジAI向けMUF、顆粒材、RDL※材の販売拡大 AI用2.5/3Dパッケージ向け材料の開発を強化
※RDL(Redistribution Layer、再配線層)

03.パワーエレクトロニクス向け材料の開発
実績豊富なモビリティ用途から伸長著しいAIデータセンター用や電力インフラまで用途に応じた最適な構造提案により、新たな事業機会を創出

04.モビリティ戦略製品の新製品開発
ステーター用封止材をロボティクスなどの新用途へ展開
モーター磁石固定の高機能化
ECU/TCUやセンサー用の一括封止材の射出成形適用

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