プラスチックのパイオニア

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細胞回収用遠沈管 ステムフル® 実験例
乳歯幹細胞の回収およびスフェロイド形成における比較試験

近年、再生医療の分野では、オルガノイド技術が飛躍的に発展し、臓器移植の代替法や疾患研究への応用が注目されています。乳歯幹細胞は、再生医療において注目される多能性幹細胞の一つであり、簡便に採取できること、分化能に優れていることから、様々な医療分野での応用が期待され、オルガノイド形成においても有望な細胞源と考えられています。
本アプリケーションノートでは、乳歯幹細胞の回収率検討を行うとともに、新しい試みとして移植などのためにより生体に近い大きいオルガノイド構築を目的として、遠沈管を用いたスフェロイド形成実験を行いました。これにより、スフェロイド形成の新たなアプローチを提示し、再生医療や疾患モデル研究のさらなる発展に貢献することを目指します。

データ提供:九州大学大学院歯学硏究院 口腔常態制御学講座 分子口腔解剖学分野
教授 山座 孝義 先生、助教 園田 聡一朗 先生

細胞回収率の比較

  • 使用細胞:乳歯幹細胞 (Stem cells from exfoliated deciduous teeth, 以下SHED)
  • 使用容器:ステムフル®遠沈管 (15mL)、プロテオセーブ®遠沈管 (50mL)、一般遠沈管 (15mL, 50mL)
  • 実験方法:
    1. SHEDを15% FBS含有αMEM (SHED培地)で1x106 cells/mLになるように懸濁。
    2. SHED培地をそれぞれの遠沈管に9mLずつ分注し、上記の細胞懸濁液を1mLずつ分注して混合。
    3. 5分間遠心 (2000rpm, 4℃) し、上清を廃棄。
    4. SHED培地1mLにて細胞を再懸濁。各チューブを3回ずつ細胞数をカウントし、平均値を算出。一般遠沈管の回収率を100%として換算して回収率を比較。
細胞回収率
ステムフル®とプロテオセーブ®は遠沈管へ細胞吸着を低減し、
一般遠沈管に比べ細胞の回収率が向上した

スフェロイドの形成比較

  • 使用細胞:SHED
  • 使用容器:ステムフル®遠沈管 (15mL)、プロテオセーブ®遠沈管 (50mL)、一般遠沈管 (15mL, 50mL)
  • 実験方法:
    1. SHEDをSHED培地で1x106 cells/mLになるように懸濁し、それぞれの遠沈管に3mLずつ播種。
    2. 播種後、インキュベーターにて37℃、二酸化炭素分圧5%の条件下で静置培養。
    3. 1週間後、それぞれの遠沈管内のスフェロイドの状態を確認 (n=3) 。
スフェロイドの形成比較
ステムフル®とプロテオセーブ®では目視でも観察できる大きなスフェロイドが形成された。
一般遠沈管ではスフェロイドが形成できなかった。

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