S-バイオ事業部の井上です。先日、とあるマラソン大会に出場しました。もともと短距離走よりも長距離走のほうが得意ではあったのですが、本格的に走るのは実に20年以上ぶり。しかも10kmという距離。「本当に走り切ることができるだろうか……」と不安を覚えながらも、まずはシューズを購入し、大会の2か月ほど前から大阪城の外周で夜ラン練習を始めました。いざ走り出してみると、好きな音楽を聴きながらマイペースに進むうちに不安は吹き飛び、いつの間にか走ることが毎回の心地よい楽しみに変わっていました。そして迎えた本番、笑顔で10kmを無事に完走!走り切った達成感ももちろん大きかったのですが、それ以上に驚いたのは、走る習慣がついてから訪れた「別の変化」でした。日々の生活の中で、思いがけず実感するようになった「頭のすっきり感」と「集中力の持続」です。気になって調べてみると、有酸素運動が脳機能に与えるポジティブな影響は、近年の脳科学や運動生理学の分野でも数多く報告されているそうです。走ることをはじめとする有酸素運動は、医学や脳科学の世界で「天然の抗うつ剤」とも呼ばれるほどで、
実際に以下のようなメカニズムが知られています。
• 記憶力・学習効率の向上(海馬とBDNF)
運動によって脳由来神経栄養因子(BDNF)の発現が促され、記憶や学習を司る海馬の神経新生が刺激されると言われています。日頃から膨大な情報や文献を読み解く方にとっても、インプット効率を高める心強い味方になりそうです。
• 思考の整理と判断力(前頭前野の活性化)
血流が増加することで、論理的思考や意思決定を担う「前頭前野」が活性化します。「机の前でいくら考えても煮詰まっていた仮説やアイデアが、走っている最中にふっと繋がった」という話をよく耳にするのも、理にかなっているのかもしれません。
• ストレスの緩和とリフレッシュ(セロトニン・ドーパミン)
一定のリズムで体を動かすことで、気分を安定させるセロトニンや意欲を高めるドーパミンといった神経伝達物質の分泌が促され、長時間のデスクワークによる脳疲労を自然とリセットしてくれます。
パソコンの前で思考を巡らせる時間が多い現代だからこそ、身体を動かすことが一番のブースターになるのかもしれない、と20年ぶりに走ってみて感じています。
もし「少し思考が煮詰まったな」「頭をリフレッシュしたいな」と感じる日がありましたら、ぜひお気に入りのスニーカーを履いて、外の空気を吸いながら軽く走ってみてはいかがでしょうか?思わぬひらめきが、足元から湧いてくるかもしれません。