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JAはんざわ【ブロッコリー】

ご紹介

今月ご紹介するのは、JAはんざわ様のブロッコリーです。

30年程前から栽培を続けているという、まさに“草分け的な存在”である榛沢のブロッコリー。今では単なる“付け合せ”の食材ではなく、サラダの“主役”として、多くの消費者に愛され品質のよいブロッコリーの産地として全国的に名高い場所となっています。

鮮度の落ちやすいブロッコリーの安定した流通のためにP-プラスをご採用いただいています。



つけ合わせ食材から今やサラダの主役となったブロッコリー

JAはんざわは、平成18年に実施された1市3町の合併によって生まれた深谷市の中央、旧岡部町榛沢地区に位置。埼玉県の北西部に広がる起伏の少ないエリアで、東側は熊谷市、西側を本庄市にそれぞれ囲まれています。東西に国道17号とJR高崎線、上越新幹線が貫き、関越自動車道の本庄児玉インターチェンジから10分ほどの距離に。交通の便がよく、東京から約75kmという、ロジスティック上、大変恵まれた場所と言えます。

そもそも埼玉県は、自然災害が少なく穏やかな気候を有し、大消費地の近郊にある生産地という地の利を生かした農業が広く行われているエリア。この榛沢エリアも、品質のよいブロッコリーの産地として全国的に名高い場所となっています。

「やはり先人の方々に先見の明があったということでしょう。栽培がスタートしたばかりの頃は、まだまだ認知度が低かったブロッコリーに早くから着目し、こうして“榛沢の名産”と認識されるまでに育て上げたのですから」というのはJAはんざわ販売課の佐藤課長。

昭和40年代まで養蚕地帯であったこの地において、昭和48年から53年にかけて土地基盤整備を実施。露地野菜栽培に比重を大きく移したといいます。

「綿密な市場視察や市場調査を行い、今後の需要拡大が期待できる品目としてブロッコリーを選択したと聞いています。昭和54年に、わずか2ヘクタールから栽培を始め、その後は除々に栽培面積を拡大。平成元年には100ヘクタール、平成18年には最大の140ヘクタールとなり、それ以後、ずっと維持し続けています」

昭和60年代には、真空予冷施設を作って出荷の拡大をはかり、その間にも優良品種の発掘、4kg箱による出荷、選果表の配布など先進的な取り組みを実施。堆肥等の有機質肥料を使用するよう各生産者に義務づけ、作物の品質向上に努めてきたといいます。

現在は70数名の生産者がブロッコリー栽培に従事。収穫量がピークとなる10月、11月には4kg箱で14万ケースを出荷するなど、全国ナンバーワンの収穫量を誇る一大生産地にまで成長を遂げています。

30年前から栽培を続けているという、まさに“草分け的な存在”である榛沢のブロッコリーは、色も鮮やかで重量感があるのが特徴。花蕾が綺麗なドームを形作り、粒がひとつひとつがしっかりし、ほのかな甘みが感じられるのだとか。

温かい時期に植えて10月から3月にかけて収穫する“秋冬ブロッコリー”と、逆に寒い時期に植えて4月~6月に収穫する“春ブロッコリー”が存在しており、そのどちらもマヨネーズとの相性が抜群によいため、単なる“付け合せ”の食材ではなく、サラダの“主役”として、多くの消費者に愛されています。


品種改良と流通改革を同時に推進

ところが、ロジスティックの面でいくつかの課題を抱えていました。

ブロッコリーは鮮度劣化が激しい農産物のひとつ。つぼみが集まっている花蕾の呼吸作用が激しいため、温度管理が難しく、花蕾がすぐに黄色くなり、すぐに味が落ちてしまいます。

鮮度保持のために、これまでも様々な工夫を重ねてきたと言います。

「4kg入りのケースひとつひとつに、鮮度保持用のビニール袋と活性炭を入れて、生産者さんが個々で箱詰めをしていました。しかし、この梱包資材による経済的負担が大きくなっていたのは確か。何らかの対策がないものかと情報を収集していました。P-プラスが鮮度保持に特化しているとの話を聞きつけ、問い合わせをしました」

各生産者さんの作業場で封入してもらっているため、P-プラスを密閉する機械まで負担してもらうわけにはいきません。そもそも、梱包資材のコストダウンを目的としていたのに、それではまったく意味がないと感じていたといいます。

「そのような話をしたところ、住友ベークライトさんから“特別な機械を使用しなくても鮮度保持の効果を得られる方法もある”という話を聞き、“まずは実験をしてみましょう”と提案を受けたのです。」

実際に4kgケースと新鮮なブロッコリーを準備。従来の活性炭を使用した梱包手段と比較実験を敢行。

「驚くことに、むしろ活性炭を使用していた従来方法よりも長持ちするし、作業性も各段にアップしました。P-プラスを購入するだけであれば、従来の梱包資材に比べて、圧倒的に価格が安くなる。農家の方々に紹介したところ、“これはいい!”と反響もあって、すぐに採用することにしました」


付加価値により他の産地との差別化が可能に

すでに、“ブロッコリーの産地なら榛沢”といわれるほどに名前が浸透し、市場、量販店等から高い評価を得ていたのですが、P-プラスを利用するようになって、さらにその評判も高まったといいます。

「鮮度保持の効果があることは誰が見ても明らかでした。鮮度に対する市場やお客様の評価も高まり、その付加価値によって、他の産地との差別化が可能となりました。自然と単価もあがっており、やはり農産物にとっては品質に対する信頼というのが、いかに大切なのかと言うことを改めて実感しました」

今後もさらなる品質の高みをめざしていくという佐藤課長。その思いに対して、P-プラスもロジスティックの面からサポートできればと考えています。

お客様の情報

JAはんざわ

    〒369-0221 埼玉県深谷市榛沢新田580-1

    TEL: 048-585-2324

JAはんざわは、埼玉県の北西部に位置し、深谷市内にあります。特に土づくりに強いこだわりを持って、安全で安心なブロッコリー、トウモロコシ、キュウリ、ネギ、シメジ、ナス等を栽培しています。

今では、「榛沢のブロッコリー」、「榛沢のトウモロコシ=味来」と、各地で高い評価をいただいています。皆さん、ぜひ一度、ご賞味くださいませ。