スミトモベークライトノースアメリカのAS9100認証取得について

2020年11月2日

住友ベークライト株式会社（本社：東京都品川区、代表取締役社長：藤原一彦）は、スミトモベークライトノースアメリカ（SBNA）・マンチェスター工場にて、プラスチック材料工場として国内外４工場目となる航空機関連部品に関連する生産・品質管理システムのAS9100の認証を取得しましたのでお知らせいたします。

当社における航空機関連製品の概要

航空機業界は目下厳しい状況にありますが、当社では、新規拡販ターゲット市場に航空機市場を定め、中長期視点に立ってVaupell社（当社の航空機関連の関係会社）を中心にビジネス拡大に向けた活動を行っています。

航空機関連市場からは、これまで販売している電子部品や自動車といった市場が要求するものとは異なる独特な生産・品質管理が求められます。Vaupell社とのシナジー効果も発揮して住友ベークライト株式会社が持つ優位性あるプラスチック材料を航空機部品市場で信頼してご使用いただくために航空機市場が要求する生産・品質管理システムをもとにした材料開発、生産、品質保証を整備、証明する必要があると考え、国内外の材料工場でAS9100認証^※１取得を進めてきました。

すでに日本の静岡工場、北米のDurez Corporationナイアガラフォールズ工場、SNC Industrial Laminates (マレーシア)ではすでにAS9100認証を取得しており、今回取得したスミトモベークライトノースアメリカ(SBNA)・マンチェスター工場で4工場目となり、フェノール樹脂、プリプレグ、パネル関連材料などを取り扱っています。

今回AS9100認証を取得したスミトモベークライトノースアメリカ(SBNA)・マンチェスター工場では、高強度、高耐熱、耐衝撃性、寸法精度などに優れる長繊維補強熱硬化性成形材料や航空機用コネクタや電子部品に使用されている短繊維補強熱硬化性成形材料を生産しており、航空機部品の軽量化を一気に実現し、一括成形による部品点数削減やコストダウンに貢献できる可能性を有しています。

すでに、航空機メーカー及び航空機部品メーカー(Tier1)から多くの方々に興味をもっていただいており、一部顧客では評価が進んでおり好評価を得ています。さらにマーケティング活動を進め、2023年度に売上金額数十億円に加え、5年間で航空機関連ビジネスを2倍にすることを目指しています。

Sumitomo Bakelite North America Manchester plant

^※１ AS9100認証とは
ISO9001に航空宇宙産業特有の要求事項（機能・性能および安全性の確保など）を追加した航空宇宙産業の品質マネジメントシステムの国際標準の規格

長繊維補強成形材料の特徴

1.	部品の統合と点数削減による一括成形
2.	部品の性能を最適化するための、他の複合材料および金属とのハイブリッド成形
3.	圧縮／トランスファー成形によるハンドレイアップ作業とオートクレーブ工程をなくし、より速く、より堅牢で、より安価で、環境に配慮したソリューションを提供
4.	航空機エンジンアプリケーションにおける長い採用実績