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JA熊本果実連【デコポン】

ご紹介

今月ご紹介するのはJA熊本果実連の柑橘「デコポン」です。熊本県を中心に現在では多くの県で栽培されています。「デコポン」はJA熊本果実連が所有する登録商標です。

デコポンの収穫時期は12月~3月。その後は貯蔵され、6月まで店頭に並びます。P-プラスは通常品・貯蔵品両方で鮮度保持のお手伝いをしています。



熊本が発祥となる人気の柑橘「デコポン」

温暖な気候と肥沃な大地に恵まれた熊本県は、多種多様な果実、特に柑橘類の宝庫といわれています。海風と太陽の恩恵を受ける海岸線に面したゆるやかな傾斜地に広がる農園では、みずみずしい果実が豊かに生育。

JA熊本果実連は、そんなフルーツ王国・熊本の果樹生産者を支援しながら、熊本の果実ブランド認知を推進しています。果実生産に従事する農家に対する生産指導はもちろん、集荷された果実の選別やデリバリー、販売、および県内と山梨県に生産拠点を置いてジュース類の製造・販売事業を行うなど、あらゆる角度から生産者をフォロー。樹上で成熟する果実の専門農協として機能しています。

温州みかんや中晩柑、栗、梨、ぶどうなど四季折々のフルーツを扱っていますが、特に中晩柑の一種である“不知火”、すなわちJA熊本果実連の登録商標である「デコポン」は、管内の熊本県宇城市不知火町を発祥とする、当該エリアを代表する果実として生産、出荷に注力。

1972年に農林水産省果樹試験場口之津試験場にて誕生した「清見」と「ポンカン(中野3号)」の交雑種で、1991年にはじめてこの地から出荷されました。

果実重は200g~280gで、果梗部の突起が特徴。その愛嬌ある外観からは想像できないほど糖度が高く、大変みずみずしく美味しいのはもちろん、果皮は大変剥きやすく、じょうのうが薄くて、気軽に味わえるということで、熊本県が全国に誇る非常に人気の高い果実のひとつと認知されるまでに至っています。

現在は、愛媛や鹿児島、佐賀、広島など熊本県以外の各エリアにおいても生産が進められていますが、寒さに弱い不知火=デコポンは発祥の地であるここ熊本エリアの温暖な気候にマッチ。JA熊本果実連の指導のもと、甘さと酸味のバランス、そして果肉のみずみずしさや食感といった多くの魅力を持つ熊本デコポンの生産が盛んに行われています。厳しい基準にかなったものだけをデコポンとして出荷するなど、しっかりとした出荷体制を構築することで、日本全国に多くの“デコポン”ファンを生み出すに至っています。


消費者の長く味わいたいという声に応えるために

従来のデコポンは、12月頃からハウス栽培での収穫がスタートし、やがて露地物へと移行。収穫時期は12月~3月の約4ヶ月間が基本になっています。

出荷についてはお歳暮をはじめとする年末年始の需要が高まりを見せる12月頃からはじまり、収穫時期を終えた春先3月の時点で貯蔵したうえで、4月から5月まで出荷。ところが、6月になると市場に出回る柑橘類が極端に少なくなってしまうため、夏季に出荷される果物へと移行するまでの間に空白時期が発生するという問題が生じていました。

少しでも長く、みずみずしいデコポンを味わいたいという消費者の声と、その声に応えたいという生産者の声を受け、当時、注目を集めていたMA包装活用の検討をスタートさせたと、JA熊本果実連のご担当者は振り返ります。

熊本県農業研究センター果樹研究所にていくつかの包材を用いた実証実験を実施。中でももっとも長期に渡って、デコポンの鮮度が保持されていたP-プラスを採用することに決定されました。以降、5月~6月に出荷するデコポンに関しては全面的にP-プラスを使用することで、さらに熊本産のデコポンに対する評価が高まったといいます。

近年では、ぎりぎりまで収穫せずに、できる限り樹上に果実を実らせておくことで甘みや品質を向上させることに成功した「こだわりデコポン」の出荷にもP-プラスを活用。日本全国の愛好家にさらなるデコポンの魅力を伝えることに成功しています。


意欲的な取り組みが注目を集めている

2008年にP-プラスの使用を開始してから、9年の期間が経過。当時は“画期的”と認知されていた取り組みも今ではすっかり定着し、P-プラスと熊本のデコポンは密接な関係にあるといいます。今後も貯蔵・出荷体制の精度をさらに高めるために実験を繰り返しながら、多くの消費者に鮮度が高く、美味しい果実を提供し続けていきたいといいます。

そのためには常に新たなチャレンジは必要。特に好評である「葉付きデコポン」については、更なる数量拡大を進めており、光センサーで厳選されたデコポンの中でも選りすぐりのものだけをチョイスして、P-プラスに包装して出荷。さらに販売時期を延長する計画が進められています。

このような意欲的な取り組みが熊本県からも評価され、県独自においても、新技術として普及を支援しました。

P-プラスの鮮度保持力が、さらに熊本デコポンの価値を引き上げ、これまで以上に多くの消費者に認知される。そんな一助となることができれば幸いです。

お客様の情報

JA熊本果実連

    〒861-8514
    熊本県熊本市東区小山町1846
    TEL: 096(389)3311

熊本デコポンは生産者、JA一丸となった品質向上への取り組みを継続的に実施し、更に良い製品にする為に努力を重ねています。

「やっぱりデコポンは熊本産だ」と言われる様に、今後も日本一の生産量と品質を維持したいと思っています。是非一度ご賞味下さい。