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Sun International Flower【タイ/Orchid】

ご紹介

今月ご紹介する、sun international flowerはタイのバンコクから、オーストラリア、中国、インド、中東とヨーロッパを含む5つ以上の世界市場へ、RIONAと名付けたブランドで月に150万本の蘭の切り花を輸出しています。P-プラスはヨーロッパ向けに出荷されている蘭に対して採用いただいており、タイで初めての量産受注していただいたお客様です。

タイのシンボルともいえる蘭を世界中の人々にお届けすることを使命とし、花の選択から輸送までのすべてのプロセスにおいてこまやかな配慮を行っています。



タイの象徴ともいえる美しい花“蘭”

“微笑みの国”と表現されるほど穏やかな国民性を持つタイは、我々日本人にとってもなじみ深い東南アジア屈指の観光大国です。同時にインドシナ半島経済圏の中心地として、そして、米や天然ゴムなどを中心とした世界有数の農産物輸出国として認識される国でもあります。

そんなタイが世界に誇る農産物のひとつに蘭(Orchid)があります。世界最大の生産国にして世界最大の輸出国であるタイにとって、この蘭は特別な存在といえます。空港のロビーや市内の至るところに飾られていたり、タイ国際航空の尾翼に描かれていたりするなど、その清らかで美しい姿かたちが、タイの象徴として国民の間に浸透しています。

日本でも良く目にする鉢ものの胡蝶蘭と並んで有名なのが、切り花で出回ることの多い通称“デンファレ”と呼ばれるデンドロビウム・ファレノプシスという品種。花茎が長く伸び先端に多くの花をつけること、さらに比較的花持ちがいいことなどから、切り花としての需要が高くなっています。耐寒性に乏しく、低温には弱いというウィークポイントも持ち合わせていますが、タイのような高温環境における生育にとても適しており、ほぼ年間を通して開花するというメリットがある品種です。


徹底した品質管理を武器に世界市場を席捲

1979年に設立されたSun international Flower Co., Ltd.は、蘭をはじめとする、100種以上のトロピカルフラワーの生産・輸出を専門とする企業。オーストラリア、中国、インド、中東とヨーロッパなどの世界市場にむけ、月間150万本茎以上ものデンドロビウム、オンシジュームなど、あらゆる種類の蘭を出荷しています。

蘭の輸出には、生産から出荷までといった一連のサプライチェーンの中で、各々の工程に最適かつ徹底した品質管理が重要だと、同社副社長であるWuthichai Pipatmanomai(ウティチャイ ピパットマノマイ)さんは語ります。

「お客様が満足する花を、十分に供給することができるように、信頼できる契約農場で30ヘクタール分の花を栽培しています。農場から花を収集した後(ポスト・ハーベスト)の管理も徹底し、真菌とバクテリアの被害を受けやすい雨季対策にも注力しています。出荷作業を実施する工場においても、厳重な環境管理体制を敷き、ベテラン従業員が花を分類して精選。そして独自に研究した切り花用の栄養剤(鮮度保持剤)とP-プラス、その他の処理を組み合わせて施しています。また、国際植物防疫条約に定められた、植物の病害虫の国境を越えての侵入を防止するための規定を遵守して、害虫駆除や防カビ・殺菌の目的で、燻蒸消毒を実施しています。この一連の技術により、蘭が美しく咲き続ける期間を延ばし、なおかつ安心・安全に輸出が行えるのです。

同社が世界へとその市場拡大を進める過程において、常に品質改善や製品の貯蔵寿命の延長対策に取り組んできました。特に品質基準が厳しいヨーロッパ諸国において、マーケット拡大を図っていくうえでは、技術力の向上が必要不可欠な要素となっていたのだと言います。

「そんな時に、私たちは日本での展示会でP-プラスの存在を知りました。早速、この製品を評価するにあたり、ヨーロッパへの空輸に該当する期間の試験を、数カ月繰り返し実施。その結果、従来であれば、店頭に並んで品質を維持できる期限が4~5日間であったところ、P-プラスを利用することで、10日間に渡って品質保持が可能となりました。そこで私たちは、ヨーロッパ向け、中でも高級ゾーンの商品に対してP-プラスの採用を決定しました。」


新たなテクノロジーを積極的に採用

P-プラスを使用するようになって、花の品質に対する顧客の評価は格段にアップしたといいます。

「ヨーロッパを中心に、品質に対する評価は確実にあがっています。しかしながら、輸入者からコストダウンの要請があるのも事実。現在は、特別な花を中心に、P-プラスを特別な包装材として利用し、その優位性を理解していただこうと考えている段階です」

今後は日本向けに出荷することも考えているというWuthichai Pipatmanomaiさん。現在はクオーター毎の価格がほぼ一定で商売のしやすいヨーロッパの市場などを優先していますが、日本の展示会にも積極的に出展しながら、理想的なパートナーシップを図ることができる卸売業者を探しているのだといいます。

「私たちの使命は、高品質の花々、特に多くの方に愛されているタイの蘭を世界中の人々にお届けすること。それは花の選択から配達方法に至るまで、すべてのプロセスにおいてこまやかな配慮を行うことで実現可能であると信じています」

そのためには新たなテクノロジーを積極的に採用。収穫後のメソッドに適応させることで、適正価格を保持するとともに、収穫後の花の品質を保っていきたいのだといいます。

「花の鮮度保持や輸送に関するノウハウを持つ企業とのパートナーシップは重要です。これからも、P-プラスの鮮度保持力を武器に、同業他社が追従できない出荷・輸送体制を構築し、さらなる市場拡大を目指します」

住友べークライトの技術力が、世界市場の拡大を図るSun International Flower Co., Ltd.にとって、頼りになるパートナーとなりつつあることは間違いありません。これからも品質保持という側面から、同社の飛躍に寄与できればと思います。

お客様の情報

Sun international flower co., ltd.

    188 Prannok-phutthamonthon sai 4 Road. Bangpramt,

    Talingchan, 10170 Thailand

Sun international flower co., ltd.ではタイの蘭を世界中の人々にお届けすることを使命とし、バンコクから世界の市場へ蘭をはじめとする、100種以上のトロピカルフラワーを『RIONA』というブランド名でお届けしています。