文字サイズ

北浦パッケージ【あしたば】

ご紹介

今月ご紹介するのは、茨城県行方市の北浦パッケージの「あしたば」です。

あしたばは発育が速く、「葉をつんでも明日にはまた芽が出ている」ことが名前の由来で、βカロテン、ビタミンB群・C・Eをはじめ、カルシウムやカリウムなど、優れた栄養素が豊富な緑黄色野菜として知られています。また、カルコンという他の野菜にはないポリフェノールが含まれ、健康食品やサプリメントとしても人気です。

こういった優れた栄養を損なわずお客様にお届けする為にP-プラスを採用していただいています。



バイヤーが指名して仕入れている野菜

ここ数年、首都圏のスーパー店頭などで茨城県産あしたばをよく見かけるようになりました。

卸売市場の担当者によると、茨城産は入荷が安定しているし、ロスも少なく品質もいいためバイヤーが指名して仕入れ、「惣菜を製造する業者からも注文が来るようになりました」とのことです。

あしたば(明日葉)は本来、主に東京都下の伊豆七島に古くから自生する山菜ともいえる地域野菜です。独特なクセのある野菜ですが、野生の渡り鳥などと煮炊きすると美味しいとされ、いまでも、八丈島などでは、カツオとの相性がいいと名物料理になっています。

八丈島産などのあしたばは東京市場に出荷され、主に関東地方を中心にスーパーの品揃え野菜としてショーケースに年間ほぼ切れ目なく陳列されており、近年では、あしたばの持つ優れた機能性が評価されて、あしたば茶やサプリメントなど健康食品としても売れるようになりました。

また、あしたばの茎を切ると出てくる黄色い汁は「カルコン」と呼ばれるポリフェノール成分です。このカルコンは、抗菌、抗酸化、抗炎症性作に優れ内臓脂肪を解消する作用があるとも考えられ、健康野菜として幅広く活用されています。

集荷から出荷、流通にいたる一貫した高品質保持システム構築へのチャレンジ

こうした優れた食品であるあしたばですが、生産拡大が課題でした。耕作地の狭い島嶼部では限界があり、10数年前から本土の各地でテスト栽培が試行されてきました。

それまで、あしたばは寒さに弱いために、本土で栽培すると茎も赤くなって商品にならない、というのが定説でした。ところが、茨城県の有数の園芸地帯である鹿行地区では、新しい野菜生産に非常に熱心な農家が多く、難しいといわれたあしたば生産を成功させたのです。

「最初は種子業者から勧められて、八丈島で比較的寒さに強いといわれる株を選抜した、という種子を導入してみました。始めは順調でしたが、圃場との相性の悪いものもあり、その後、何回か八丈島から種子を入れ直して選抜を繰り返してきました。ようやく安定した生育を確保できるようになりました」と経緯を語るのは、導入当初から北浦市あしたば生産組合を取りまとめてきた北浦パッケージ、理崎代表です。

同時にIHコンポストを採用して食べ物のみから作られた、完全有機肥料を採用して化学肥料を使わない、安心・安全な野菜作りを実現したと言います。

生産そのものが安定するとともに、北浦市産のあしたばは卸売市場やスーパーなどから「品質も飛躍的に向上した」という評価が定着します。

また併行して、そこには北浦パッケージによる、集荷から出荷、流通にいたる一貫高品質保持システム構築へのチャレンジがありました。

北浦産のあしたばは、4月中旬から11月いっぱいまで、高温期をはさんで半年以上にわたって出荷されています。そのため、高温期の夏場の品質保持を基準にした、出荷体制が必要になります。

北浦パッケージでは、生産農家から夕方までに持ち込まれるあしたばを、まず水洗いのうえ粗選別しながら規定のサイズにカットし、コンテナに入れてから予冷庫に収納します。1~2日かけてしっかり水を切り品温を5℃程度まで予冷したのち、再選別しながらMA包装(P-プラス)して再度、予冷します。あとは、注文に応じて保冷車を使いながら出荷となるのです。

2度の選別と十分な予冷、されに流通用パッケージに鮮度保持フィルムを採用するなど、その高品質保持システムは完璧です。過去10数年の試行錯誤から、あしたばの理想的な鮮度保持体制に到達したのです。


健康野菜としての高い評価が定着

今やあしたばは、モロヘイヤなど健康野菜と並ぶスーパーにおける重要な品揃え商品になりました。

機能性が評価されての定着という側面もありますが、春から冬まで常に小売店の売場に高鮮度商品として品揃えされることで、消費者の買い物チャンスが増えてきたという点も見逃せません。

その背景には、北浦地区の生産農家のチャレンジ精神と、北浦パッケージによる、消費者の手元に届くまでの鮮度保持、品質保証への取組みがあることは言うまでもないでしょう。

お客様の情報

北浦パッケージ株式会社 様

    〒311-1724
    茨城県行方市小貫2333-2

アシタバは寒さに弱く、本土での栽培すると茎が赤くなり商品にならないというのが定説でした。私たちは種子を何度も選抜し、入れ直し、安定したアシタバの生育を確立しました。同時に食べ物のみから作られた、完全有機肥料を採用して化学肥料を使わない、安心・安全な野菜作りを実現しています。