応用研究(鮮度保持フィルム)
2012年入社
工学研究科 高分子化学専攻修了
神戸の研究所内の高度評価解析グループで、X線構造解析を担当しました。2016年からはP-プラス開発部に異動し、青果物の鮮度保持フィルム製品である「P-プラス」の評価・技術開発を担当しています。
大学院で高分子化学を専攻していたこともあり、就職活動以前からプラスチックの機能の多様性に面白さを感じていました。住友ベークライトはまさにプラスチックの可能性を追及して、あらゆる分野で役立つ製品を開発していることもあり、色々な製品開発に携わることができると考えて志望しました。
現在のミッションは、青果物の鮮度保持フィルム「P-プラス」の評価と、より進んだ鮮度保持技術の開発です。例えば、一つの野菜の鮮度保持と言っても産地や品種、保存温度等で最適な包装条件が異なります。このため評価データの蓄積がP-プラス改良発展の肝と言えます。さらに最近では湿度調整機能や防カビ機能等、顧客ニーズに合わせてP-プラスの高付加価値化を進めていることから、新しい材料を投入する際は慎重なデータ取りが必要です。
評価をしていると想定外の結果に多く遭遇しますが、解決策を見出したときに仕事のやりがいを感じます。今の仕事では青果物のプロである上司や先輩だけでなく、営業や研究、製造、品保と様々な立場の人と接する機会があり、協力・相談が可能です。一人で考えていては絶対に解決しなかった課題が、様々な立場のプロから意見やアドバイスをもらうことで解き明かされていき、課題解決に繋がった瞬間、仕事ならではの達成感があります。
先日、重要顧客に競合他社が攻めてきた際、商権防衛のための評価を行いました。研究部門と連携し、様々な分析装置を用いて「におい」などの鮮度の評価項目を数値化し、P-プラスの優位性を示すデータを取ったのです。期限は短く、慣れない装置の原理や使用方法を理解し、生ものである青果物の鮮度の経過をリアルタイムで評価・比較する難しさがありました。チームで協力して無事に商権を防衛できた時の喜びは大きく、自身の糧となっています。
新製品の開発を成功させたいです。実は今、従来の評価や技術開発業務に加えて新製品の開発にも携わっています。お客様の元に足を運んでニーズを調査したり、その結果を踏まえて研究部門に素材開発を依頼したり、そこから上がってきた素材についてお客様と一緒に評価を進めたりと、ゼロから知見を積み上げていくような毎日です。一歩一歩の前進ですが、出来上がった製品が、従来の農業を変えられるかもしれないと思うと、とてもワクワクします。
若手・ベテランなど社歴に関係なく、周囲に意見を言えばしっかりと聞いてもらえます。また、目的をはっきりさせておけば、学会や講習にも参加させてもらえるので、意欲があれば発言しながらどんどん成長していけると思います。やりたいことが明確で向上心のある人には、最高の会社です。やりたいことがはっきりしていなくても大丈夫。「頑張りたい!」という気持ちさえあれば、入社してからも目標を見つけるチャンスはたくさんあると思います。
一言で言うと明るい風土です。真剣な仕事の話の中でも冗談を交えて笑いを取ったりするなど、ユーモアに溢れるような人が多く、おかげで何でも気軽に相談しやすい環境です。このようにフランクでオープンな雰囲気なので、打ち合わせの際なども先輩・後輩関係なく自分の意見を言いやすいですし、小さな疑問をそのままにせずに質問して解消できます。私に限らず、誰もが気持ちよく仕事ができている会社だと思います。
外出しておいしいご飯を食べたりお酒を飲み歩いたりするのが、休日の楽しみです。最近は飲食関連の魅力的なイベントが多いので、インターネット等で事前に情報を調べて、色んな場所に足を運んで参加しています。普段は縁がなかったり、あまり行かなかったりするような場所で、新鮮な街並みを楽しみながらの食事は格別です。「またこの幸せを味わうために仕事を頑張るぞ!」というモチベーションが沸き起こります。