電子機器を分解すると黒いチップのようなものが見えますよね?私はあの黒い樹脂の研究開発を行っています。半導体封止材というのですが、半導体チップを衝撃や静電気などから保護する役割があります。私の仕事はスマホなどに搭載される半導体チップ向けの材料開発なので、あなたのお使いのスマホにも、もしかしたら私の設計した製品が載っているかもしれません。

 世の中の動きとダイナミックに連動している点です。最終製品となるスマホなどは、あらかじめ発売日が決まっています。このスケジュールに間に合うよう、私たちは、樹脂材料の開発を行いますが、開発中はもしも樹脂材料の開発が間に合わなかったらどうなってしまうのだろうという心配と、何が何でも開発してやる!という気持ちを行ったり来たりの毎日です。このような日々を経て、顧客や仲間とともに開発した樹脂材料が、新しいスマホなどに搭載されて、世界で発売されたときに大きなやりがいを感じます。

 顧客状況を綿密にフォローすることを大切にしています。半導体産業は開発スピードが早く、昨日と今日とで状況がまったく違うことがよくあります。私は海外顧客を担当していますが、繁忙期は隔週で出張し、顧客と開発状況の打ち合わせを行っています。また、現地法人、営業代理店とも毎週Web会議を行い、現地との温度差が生じないように努めています。

 誇らしいことに、当社の半導体封止材は世界トップシェアです。とはいえ私自身が寄与できている部分はまだまだ少なく、諸先輩方の足元にも及びません。今後もシェアの防衛と拡販を実直に続け、競合他社を駆逐し、当社材料で市場を席巻するのが目標です。

 半導体のトレンドを逃さないよう、常にアンテナを立てています。とはいえ次はこういうトレンドが来る!という情報はたくさんある一方で、技術的課題も多いため、それが本当に来るかどうかは誰にもわかりません。そのため、予想される技術的課題を先回りで分析し、当社技術でトレンドを創りだしていくという視点で開発を行っています。

大学時代に高分子化学を専攻しており、プラスチックの会社で働きたいと思うようになりました。当初は自動車の金属代替というテーマに興味があったのですが、入社してからは半導体のような最先端産業で仕事をしたいと考えるようになりました。
会社組織は動きが遅いと思われがちですが、私の所属する九州住友ベークライト工場は仕事のスピードが早いんです。常に顧客から厳しい納期を要求されているため、工場の全部署が密に連携し、協力をしています。いわゆる、とっても風通しの良い職場です。
社員の「こんなことやりたい!」をよく汲み上げてくれます。そのため、目標のある人や向上心のある人はどんどん成長できると思います。