スマートフォンやタブレット端末等、高性能で小型化が進む製品を支えている技術の一つが、半導体パッケージの小型化です。従来の技術では、半導体のチップやパッケージは横方向に並べて接続していましたが、これを縦方向に重ねて接続することで、小型化はもちろん、高速伝送(読込み速度の高速化)、低消費電力化(バッテリーの長寿命化)等が可能となります。
 私の仕事は、この縦方向へ接続する、三次元実装と呼ばれる技術に必要な接続用の樹脂開発です。市場に出ている電子機器を見渡しても、年々高性能化、小型化が進んでいることがわかるように、非常に開発スピードの速い分野ではありますが、お客様に新たな材料・プロセス提案ができるよう、日々研究に取り組んでいます。

 実際の研究は一つ一つ試行錯誤しながら行うことが多いのですが、自分で立てた予測通りの結果が得られると面白みを感じます。さらに、その材料や技術がお客様に評価していただき、製品化までたどり着けるといいのですが、残念ながらそこまでの技術確立ができていません。したがって、現在はお客様がどのような技術を必要としていて、私たちには何ができるのか、しっかりとした戦略と共に土台づくりをしていく必要があります。
 ただ「面白い技術」で終わらないよう、「どのようにしたらこの材料・技術を使用したいと思っていただけるか」を常に考えながら研究を進めていくことが、大学の研究とも大きく異なる点であり、難しい点だと思います。

 一つ一つの実験に対して、『目的』を明確にさせることです。「何のために、この実験を行うのか」を常に意識しておくことで、得られた結果に対して、次のアクションとして何をすべきかを考える際に原点に戻って考えることができ、限られた時間の中で効率よく研究を進めることができます。また、チーム内で私自身に求められている仕事も理解できるため、チーム全体での研究効率を上げるためにも重要だと感じています。

 研究者としては、今携わっている研究を『製品化』することですが、当社の一社員としては、女性のキャリアモデルを作っていきたいと考えています。当社はまだまだ女性が少ないため、私自身も10年後、20年後、どのように会社に貢献しているのかまったく想像がつきません。きっとそのように不安として感じている女性社員が今現在も今後も多くいると思うので、女性が活躍できるフィールドを広げていきたいと思っています。

 努力とまでは言えませんが、これまでの人事異動により、3カ所の事業所を経験した強みを生かして、部署内だけでなく、他部署、他事業所の方とも積極的にコミュニケーションを取るよう心がけています。ネットワークを広げることで、私の知らない世界が数多く存在することに気付かされるため、さまざまな分野に強みを持つ人から、幅広く知識を吸収していけるよう常に耳を傾けています。

「人」です。就職活動中はさまざまな会社を見る機会がありましたが、それぞれの会社にそれぞれ魅力的な部分があり、何を以って決めたらいいのか迷っていた時期がありました。そのようなときに、大学の先輩に会ってお話しする機会があり、「この人がいる会社で働きたい」と思えたことが、当社に決めた理由です。
上司、先輩、同期、後輩、現場の方々等、バックグラウンドの異なる人が多いにも関わらず、何でも言える風通しのよさが自慢です。もちろん、仕事は真面目に取り組みますが、ちょっとした雑談をすることもあったり、プライベートで飲みに行くこともあったりと、とても居心地の良い、楽しい職場であると感じています。
学生時代に何を頑張ってきたか、という経験も必要かもしれませんが、それにとらわれることなく、物事に対して一途にやり遂げようとする「やる気」のある方には、技術系・事務系、男性・女性に関わらず、若いうちからさまざまなチャンスを与えてもらえるので、お勧めだと思います。