コーポレート研究(物質創製)
2012年入社
工学研究科 分子工学専攻修了
入社後は本社と静岡工場で実習後、先進技術開発研究所に配属され、ナノ粒子の分散制御の研究に携わりました。2013年に現在の部署に異動し、導電性粒子を開発。その後1年間の産休・育休を経て現在は新規樹脂の開発を担当しています。
大学で行った分子の構造とそれに基づく機能に関する研究を活かせると思ったのが住友ベークライトを志望した最大の理由です。高分子材料は扱ったことがありませんでしたが、材料を化学構造から捉え、新しい機能を持つ材料の創出に貢献できると考えました。また、当社は幅広い分野の製品を扱っていますが、
私は生化学と有機化学の二つの分野での研究経験があったため、分野の垣根を超えて技術を融合する材料開発に挑戦できるのではないかと考えました。
現在、当社としては初となる樹脂の開発を行っています。迅速に上市することが今一番のミッションです。技術課題の検討はもちろん、量産体制の構築、知財面の強化など、業務は多岐にわたり、幅広い経験を積むことができます。複数のタスクを並行して進めるには、それぞれの目的やスケジュールを明確化し、常に認識しておくことが重要だと感じています。また、チーム内での役割分担を把握し、チーム全体で研究開発が進むよう努めています。
課題に対して自分なりの仮説を立て、検証して解決できたときに面白さを感じます。実際は試してはやり直しの繰返しが多いのですが、その分上手くいった時には達成感があります。
製品としてお客様に使ってもらうには、機能面や特性面の目標をクリアするだけでなく、プロセスでの制約や製品コストなども含め、総合的に魅力ある製品にする難しさあります。そこが大学までとは異なる、企業における研究開発の醍醐味でもあると感じています。
担当しているテーマは、部署内で最も製品化に近い樹脂開発案件の一つで、これから市場が大きくなっていく分野でもあり、大変やりがいのある仕事です。新規の樹脂であることから、量産化に向けて製造体制や品質保証などクリアすべき課題はまだ山積していますが、製品化に向けての動きを体感できる面白さがあります。自分が寄与した製品が世の中に出るという、まだ経験したことのない大きな達成感へ向けて「想い」を持って日々の業務に取り組んでいます。
現在のテーマである樹脂開発に成功し、当社の新製品として世の中に出して、事業の大きな柱とするのが当面の目標です。一方で、その先を見据えて、新規事業になる技術・テーマを継続的につくりだしていかなければならないことも感じています。個人の目標としては、育児と仕事を両立し、自身が成長しながら会社へ貢献できるように努めたいです。まだまだ女性研究者が少ないので、オリジナルのキャリアをつくっていく意欲を持っています。
若手のうちからどんどん重要な開発テーマを任されるため、成長意欲の高い人にはおすすめの会社です。大学時代の研究内容は開発のどこかに必ず活かせます。ですから、研究内容と開発製品のマッチングにこだわる必要はありません。実際に私自身もそうですが、高分子に触れたことが無い人でも活躍するチャンスはあります。
社内には誰とでも何でも相談しやすい雰囲気があります。しかもオフィスはフリーデスク制で、毎日違う人と隣になります。異なるテーマの担当者と何気ない会話している中で新たに気づくこともあり、とても良いシステムだと思います。また、育児に対して理解があり、仕事と育児を両立する上で、周りの方にはかなり助けられています。
娘が二歳になり、休日は子供が楽しめるところへ出かけるようになってきました。自然を楽しめる場所や、子供の好きな動物と触れあえる場所、図書館などに足を運ぶことが多いですね。平日はなかなか自分の趣味の時間を持つことは難しいですが、子供と遊ぶことが研究開発の合間の良い息抜きになっています。